HOMINISオリジナル企画「花澤香菜をつくる6つのピース」。今回のテーマは「パン」。

幼い頃から、パン屋で働く母の影響でおいしいパンに親しんできた花澤香菜。そんな彼女のパン愛が決定的になったのは、中学生の頃、自分のお小遣いで"まるごと一斤"のデニッシュ食パンを買った体験だったという。以来、パンは日常に欠かせない存在になり、今ではスタジオ近くのパン屋を探す時間さえ楽しみのひとつになっている。

好きな店の見つけ方、つい手が伸びる焼きたての誘惑、そしてパン好き同士だからこそ生まれるうれしい共有の時間まで。花澤に、パンとの付き合い方をたっぷり語ってもらった。

花澤香菜が語るパン愛とこだわり 好きなお店の見つけ方から理想の楽しみ方まで【花澤香菜をつくる6つのピース】

――花澤さんといえばパン好きとしてもよく知られていますが、改めて、好きになったきっかけから教えてください

「きっかけは、中学生の頃ですね。もともと母がパン屋さんで働いていたので、小さい頃から朝は母が持って帰ってきてくれるパンを食べて育ってきたんです。なので、おいしいパンが身近にある環境ではあったんですけど、決定的だったのは中学生の時でした。お小遣いをもらっていた頃に、地元にちょっと高級なデニッシュ食パンのお店ができたんです。それで1人で買いに行って、今のお小遣いで一斤買ったら、これは全部自分のものなんだって思って(笑)。きょうだいもいるので、普段だったら家族に分けるじゃないですか。でも、その時にこれは全部、自分のものになるかもしれないと思って買ったのが最初でした」

――子どもらしいですね(笑)

「そこで、ちぎって食べてもいいし、真ん中から割いて食べてもいいんだって気づいて。

中の香りを楽しむみたいに顔を近づけたりして(笑)。そこから"パンの妖怪"みたいなものが生まれたんだと思います」

花澤香菜が語るパン愛とこだわり 好きなお店の見つけ方から理想の楽しみ方まで【花澤香菜をつくる6つのピース】

――それからお米よりもパン派だったんですか?

「そうだったと思います。スーパーで売っているスナックパンみたいなものもよく食べていましたし、黒糖ロールを朝にカリッカリに焼いて食べたりもしていました。やっぱり小麦のほうが好きなんだと思います」

――お米に惹かれる時期はなかったんですか?

「最近ちょっとあります。おにぎり屋さんが増えたじゃないですか。それで、お米ってやっぱりおいしいものだったんだなと再認識した感じはあります。でも、だからといってパンが揺らぐわけではないですね(笑)」

――最近はグルテンフリーを意識する方も増えていますが、そのあたりは気にされますか?

「そこまで神経質にはなっていないですね。多い日は2店舗くらい寄ってしまうこともありますけど、実際に一日で食べる量としては、多くても3つくらいなんです。だから、ものすごく大量に食べているわけではないですし、大丈夫かなと思っています。この前、上村祐翔くんと現場が一緒だった時に、彼もすごくパンが好きで、パンの話ばかりしていたんですよ。もう店名で会話してるみたいな感じで(笑)。その時に『花澤さん、いい食べ方を見つけました』って言われたんです。

『食生活を見直そうと思って、2週間くらいパン断ちをしてみたんですけど、解禁して食べたパンが、もう信じられないくらいおいしくて......』と話してくれて。その時の上村さんの表情が本当に忘れられなくて。少し手も震えるくらいの熱量で語っていて、パンが好きな人って、傍から見るとこういうふうに映るのかもしれないと、なんだか客観的に自分を見た気持ちになりました(笑)」

花澤香菜が語るパン愛とこだわり 好きなお店の見つけ方から理想の楽しみ方まで【花澤香菜をつくる6つのピース】

――パン屋さんに行くと本当に種類が多いですが、選ぶ時の基準はありますか?

「ありますよ。私はハード系が大好きで、歯茎を攻撃してくるくらい硬いパンも好きなんですけど、でも、お店によって買うべきパンが違うと思っていて。たとえば、パティスリー系のお店が出しているパンなら、やっぱり甘い系を食べたほうがいいかなとか。すごく甘いクロワッサンとか、そういうものに惹かれます。あと、焼きたてですよって言われると弱いですね。『じゃあそれも』ってなっちゃいます(笑)」

――でも、お店ごとに何を選ぶといいか分かるのは、パン好きならではですよね

「でも、ラーメン屋さんでもこの店の一押しってあるじゃないですか。それと似ている気がします。お店のホームページに載っていたり、店内で一番目立つ場所にたくさん並んでいたりすると、『これなんじゃない?』って分かることも多いので、意外と見つけやすいと思いますよ」

――いいですね。ちなみに、ご自身でパンを作ることはあるんですか?

「食べ専門です! 食べたいパン屋さんがいっぱいありすぎて、『自分でこねたものなど......』って思っちゃうかもしれない(笑)。もちろん、自宅でパンを作っている方のお話を聞くと、憧れの生活だなとは思うんですけど、今はやっぱり行きたいパン屋さんが多すぎるので、まだその段階ではないですね。

もしかしたら、もっと年を重ねたら目覚めるかもしれないですけど」

――もし作り始めたら花澤さん、かなりこだわりそうですね

「危ないですよ(笑)。だって常に焼きたてが家にあるってことですから。しかもパンって膨らむので、一人で食べるには量も多いし、たぶんパン配りの人になっちゃうと思います。あと、小麦も絶対こだわると思います。国産小麦をいろいろ試したり、お水もこの県の小麦にはこのお水が合うとか考え始めそうですし、バターも『これはフランス産で』『これは発酵バターで』みたいに、どんどん深みに入っていく気がします。危ないですね(笑)」

花澤香菜が語るパン愛とこだわり 好きなお店の見つけ方から理想の楽しみ方まで【花澤香菜をつくる6つのピース】

――最近おいしかったパン屋さんはありますか?

「麻布十番にできたペンギンベーカリーです。北海道のチェーン店なんですけど、北海道産の素材を使ったパンが売りで、コーンパンが本当にすごいんです。もう、『どれだけコーン入ってるの?』っていうくらいぎゅうぎゅうに詰まっていて(笑)。パンももちもちで食べやすいし、全部おいしいんですよ。町のパン屋さんっぽい雰囲気もあって、それもまたいいんです。差し入れで持っていくことも多いですね」

――普段から、気になるパン屋さんはチェックしているんですか?

「私、Googleマップを見るのが好きなんです。情報があまり出ていないパン屋さんも見つかったりするので。

ホームページもSNSもまだないような新しいお店が出てくることもあって。夜寝る前に、次の日に行くスタジオの近くを調べ直すんです。『ここにパン屋さんできてるじゃん』か、『ここにコーヒー屋さんがあるから、先にパン屋に行って、そのあとコーヒーを買ってスタジオに入ろう』とか、そういう計画を立てるのがすごく好きなんです」

――パンってシェアできるのもいいですよね

「そうなんです。パン好きの人と一緒に、同じパンを食べるのってすごくうれしいんですよ。以前、パンライターの池田浩明さんがラジオに来てくださった時に、ちぎったパンをいただいたことがあって嬉しかったんです。分け合えるのって、すごくいいですよね。だから、いつかパンを絡めたイベントとかもやってみたいんです。みんなで同じパンを食べるなんて、最高じゃないですか(笑)」

――おすすめのパン屋さんに行ってみます!

「ぜひ行ってみてください! 特にコーンパン、おすすめです。全部の歯にくっつくんじゃないかっていうくらいコーンが入っています(笑)」

取材・文=川崎龍也 撮影=MISUMI

オフィシャルサイト「hanazawa-kana.com」

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