2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(40歳・以前は小林悠として活動)。

「私、苦手なんだよねー!」女子トイレの順番待ちで“若い女性2...の画像はこちら >>
 TBS退社から紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。
アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。
 第78回となる今回は、「トイレ」にまつわるエピソードをつづります(以下、アンヌさんの寄稿です)。

大学の女子トイレで並んでいると

 先日トイレを巡って感じたことをスレッズでつぶやいたところ、かなりの反響がありました。

 多くの人にとってさまざまな流儀や譲れないポイントが出るのがお手洗い。トイレ問題はとにかく深い。

 働きながら大学院の博士後期課程に在籍している私。当然ですが、大学院も大学も同じ建物で勉強するので、現在40歳の私は、自分と比べてだいたい半分くらいの年齢の生徒さんたちと机を並べることもあります。

 先日新学期ということで、少し久しぶりに大学に足を運びました。4月はやはり大学のお手洗いも混み合います。休み時間の女子トイレは特になかなかの混雑。私の前にはフレッシュな女の子2人組が先頭に並んでおり、トイレの順番があくのを待っていました。

 そのお洋服かわいいね! など可愛らしい会話を繰り広げる2人。仮にA子さんとB子さんとします。
そのうちの1人A子さんが、ずらっと並ぶ個室の一番奥を覗きに行きました。どうやらその個室だけあいているようなのです。

 これで順番が進むかな? と思いましたが、個室を覗き込んだ瞬間、一瞬黙り込み、くるっと踵を返して、行列に戻り、彼女は何事もなかったかのように会話をまた始めました。

「私、和式無理なんだよねー!」にびっくり

「私、苦手なんだよねー!」女子トイレの順番待ちで“若い女性2人の会話”に40歳の私が驚愕したワケ
アンヌ遙香さん
 あれ? なんだろう? と思っていると、B子さん(どうやら付き添いのみで個室に入る用事はなかった様子)が「一番奥の個室はトイレじゃなかったの? 掃除用具入れとか? 汚かったとか?」と確認をしてくれるファインプレー。

 するとA子さんは「あー和式だったんだよね! 私、和式無理なんだよねー!!」と朗らかに言い放ち、また明るくおしゃべりを始めたのです……。

 な、なぬ?! 今の大学生は和式無理なのか?! そしてその理由ならそのまま奥の和式をあけたままにしておくのはもったいなくないか……?! と、さまざまな考えが頭を駆け巡り、私のアラフォーパワーが瞬時に炸裂。

「和式を使わないなら使っても大丈夫ですか?」と話しかけ、あ、どうぞどうぞという形にはなったのですが……。

 和式トイレに関して、和式である、それだけで入らない理由になるという現状が目の前で繰り広げられていることにびっくりしてしまったのです。え、これって今常識なの?!

和式トイレの肩身が狭くなっている?

「私、苦手なんだよねー!」女子トイレの順番待ちで“若い女性2人の会話”に40歳の私が驚愕したワケ
アンヌ遙香さん
 この件は多くの方からコメントをいただきました。

 そんな事はない、10代の自分の子どもでも和式トイレは問題なく使えます、という方もいれば、床がなんだか汚いような気がするので、和式トイレはできれば使いたくないというご意見、また私と世代が同じでも趣味がお洋服という友人に至っては、なんだか洋服が汚れてしまいそうなイメージもするので、できれば洋式が良い、温かな便座がいいから洋式一択、という意見もあったり……。

 もちろん体の調子や足の具合の都合で和式を使いたくても使えないのだという前提があるパターンが存在する上で、世の中的に、和式の肩身が狭くなっている現状を感じてしまったのです。

 私としては、もう、出せるときに出しておけ! が信条といっても過言ではないので、和式であろうと洋式であろうと、どんな方式であろうとありがたく使わせていただきたいというのが本音。

 もしかしたらこれは世代ギャップのみならず、これまでひとりひとりどんな人生を歩んできたかというところも、トイレ問題に影響を与えているのかもしれません。

この出来事から学んだ若い世代の傾向

 かつてTBSでアナウンサーをしていたときは、夕方のニュース番組で全国各地から中継などをすることも多かった私。
当時は今ほどコンビニエンスストアの数も多くなく、地域によってはどこかでお手洗いをお借りするなんてことはなかなか至難の技でした。

 困り切って、ご親切な方のご自宅にて手洗いをお借りしたことも何度かありました。その節は本当にありがとうございました。海外出張で山奥などに行った際は、スタッフみんな草むらで、なんてこともあったくらい。

 トイレは私にとっては死活問題。できるときに済ませておく習慣が、何年経ってももう染み付いてしまっているのです。

 しかし! おそらく今の若い子たちはトイレ問題で切羽詰まった経験があまりないのかもしれませんね。それは本当に幸せなこと。和式があいていても、洋式があくまで待てる心の余裕が持てているということなんですよね。

 あと、和式があいていると気づいた際、まったく知らない人に「どうぞ」や「あいてますよ」とスムーズに言えるかどうか。ここも分かれるところでしょうか。

 今の若い人は他人に話しかけるのを極端に嫌がるとも聞きます。
私がいきなり「和式使っていいですか」となんの抵抗もなく話しかけちゃうのも、もう世代が違う証拠なんだろうな。

 いやー、トイレ問題、みんないろいろあるね。勉強になった出来事でした。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne
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