新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(45歳)。

 40歳を超えてから、スタートアップ企業「令和トラベル」に転職。
現在は旅行アプリ「NEWT(ニュート)」の広報を担当。さらに2025年10月には、ハワイ子会社「ALOHA7, Inc.」のCEOに就任し、家族とともにハワイへ移住。新たなステージで活躍の場を広げています。

 第43回は、原油価格の高騰による燃油サーチャージの動向について綴っていただきます。(以下大木さん寄稿)

燃油サーチャージ、なぜ上がる?今知っておきたい対処法

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 海外旅行好きにとって、いま見逃せない関心事のひとつが「燃油サーチャージ」です。

 ご存じの通り、背景にあるのは中東情勢の緊迫化。燃油価格は大きく高騰し、停戦合意への期待が高まる場面もありながら、いまだ先行きは不透明な状況が続いています。

 その影響を受け、各航空会社では燃油サーチャージの値上げが相次いで発表されています。行き先によっては、何万円との違いが出てくる燃油サーチャージなので、時期を見極めながら賢く旅行をしたいと感じている人もいるのではないでしょうか。

 そこで今回は、燃油サーチャージのカラクリと、知っておきたい賢い対策について解説します。

知っておきたい燃油サーチャージのカラクリ

 そもそも燃油サーチャージとは、航空券の運賃とは別に、利用者が負担する“特別付加運賃”のことです。

 航空会社が企業努力だけでは吸収しきれないジェット燃料の価格変動分を、運賃とは切り分けて利用者に負担してもらう仕組みになっています。

 ただし、その価格は中東情勢のニュースに連動してリアルタイムで変わるわけではありません。実際には、過去一定期間の原油価格の平均をもとに算出され、数か月遅れて適用される仕組みです。


 今回、2026年6月販売分から多くの航空会社が燃油サーチャージの大幅な値上げを予定しています。その背景にあるのが、先述通り、中東情勢の緊張による原油価格の高騰です。ホルムズ海峡の実質的な封鎖リスクなども影響し、ジェット燃料の価格が押し上げられています。

 そして、この値上げが直撃するのが、まさにこれからの夏休みシーズン。

「なんだか急に高くなった」と感じるその裏側には、こうした世界情勢の動きがあります。当たり前のことではありますが、こうしたニュースに触れるたびに、私たちの暮らしと世界はつながっているのだと実感させられます。

知らないと損!燃油サーチャージは「いつ予約するか」で決まる

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大木優紀さん
 今後の中東情勢や燃油価格の動きは誰にも予測できません。そう考えると、燃油サーチャージはある意味、“タイミングを見極める小さな投資”とも言えるのかもしれません。
 
 この燃油サーチャージで覚えておきたいのは、「飛行機に乗る日」ではなく、「航空券を発券した日」を基準に適用されるという点です。

 つまり、6月から値上げが決まっていたとしても、それまでに航空券を購入しておけば、現行のサーチャージが適用されます。夏休みに海外旅行を考えている人は、遅くとも5月上旬までに予約しておくのがお得になります。

 私自身、小学生の子どもが2人いますが、この年代になると航空運賃もしっかりかかります。そこに燃油サーチャージが上乗せされると、家族4人分では家計へのインパクトは決して小さくありません。


 だからこそ、同じ旅行でも「いつ予約するか」で、数万円単位の差が出ることも。どうせ夏に行くなら、早めに決めておくほうが結果的にお得になるケースが多いのです。

航空券から学ぶ世界の動き

 中東情勢というのは、日常生活の中ではどこか遠い国の出来事に感じられるものですが、原油価格の高騰という形で、私たちの生活のさまざまな面に影響を及ぼします。

 本来は楽しいはずの旅行の話にまで「燃油サーチャージ」という形で影を落とすのです。

 たとえば、東京~ホノルル間の航空券は、安い時期であれば5万円台で出ることもありますが、そこに燃油サーチャージが加わると、最終的な支払額は大きく変わります。

 ハワイ在住の我が家にとっては、夏休みの日本帰省のスケジュールにも大きく影響しています。航空券が「なぜその価格になるのか、どんな要因が影響しているのか」を子どもたちに問いかけながら、最近では食卓での会話のネタにもなっています。

 今見ている世界情勢のニュースが、航空券ひとつを通して、自分たちの生活につながっている。子どもたちにとっても、そんな実感を伴う学びになっていたらいいな、と思います(笑)。

旅費の裏側にある、世界情勢とのつながり

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大木優紀さん
 このコラムを読んでいる今この瞬間も、中東情勢がこの先どう動いていくのかは、誰にも予測できません。もしかすると、秋や冬の旅行シーズンには燃油サーチャージが落ち着き、今よりも気軽に海外へ行ける状況になっている可能性もあります。

 つまり、世界が平和な方向へ向かうことは、私たちが自由に、身軽に国境を越え、旅を楽しめることに直結している。

 そんな少し大きな視点を持ちながら、今後の中東情勢を見守っていくとまた違った可能性に出会えるような気がしています。


 旅行の計画も「いつ動くか」がこれまで以上に重要になってきます。夏の旅行を計画している方は、ひとつの目安として5月中に予約を完了しておくのが現状のおすすめです。

<文/大木優紀>

【大木優紀】
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母
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