離婚といえば近年は熟年離婚が話題にのぼりがちだが、実は若年離婚も多いことをご存知だろうか。厚生労働省の「人口動態統計」によると、別居と同年に離婚した夫婦は13万5264組。
年齢別では「30~34歳」の層が男性(1万9455人)、女性(2万1967人)と、ともに最多だった。30代前半は結婚適齢期でもあり、“離婚適齢期”でもあると言えそうだ。

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 4月10日に発売されたコミックエッセイ『離婚するなら、今日かもしれない』(KADOKAWA刊)は、モラハラ気味の男性と結婚した花、友達のような夫婦関係を築いている真弓、「妊活」のプレッシャーを感じているバリキャリ系の亜里沙の三者三様の立場から“若年離婚”を描いたセミノンフィクション作品だ。

 本作を制作するうえで、実際に若年離婚した人たちへの取材を行ってきたという作者のゆりゆさんに、結婚に対する考え方の変化などについて話を聞いた。

「離婚して良かった」実感する人が多いワケ。“我慢が足りない”と言われる女性たちのリアル<漫画>
『離婚するなら、今日かもしれない』©ゆりゆ/KADOKAWA(以下同じ)


「離婚して良かった」実感する人が多いワケ。“我慢が足りない”と言われる女性たちのリアル<漫画>

「離婚して良かった」実感する人が多いワケ。“我慢が足りない”と言われる女性たちのリアル<漫画>
離婚するなら、今日かもしれない

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離婚するなら、今日かもしれない


「離婚して良かった」実感する人が多いワケ。“我慢が足りない”と言われる女性たちのリアル<漫画>
離婚するなら、今日かもしれない

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離婚するなら、今日かもしれない

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離婚するなら、今日かもしれない

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離婚するなら、今日かもしれない

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“普通”は過渡期

 作中には「普通の幸せ」「普通の結婚」に登場人物が振り回されるシーンが出てくるが、“普通”は近年変化が加速している印象だ。この変化についてはどのように感じているのか。

「今って“普通の生き方”の過渡期だと思うんですよね。昔ながらの『結婚して子どもを産んで、専業主婦やパート主婦になる』という価値観もまだ残っている一方、『結婚しない』『子どもを持たない』という生き方も珍しくなくなってきている。それゆえに、女性同士でも価値観がぶつかってしまう時代なのかなと思います」

 また、“普通”は安心感をもたらす役割があり、それが揺らいでしまうと不安になる人も一定数出てくる。ゆりゆさんは「普通というか、ロールモデルがあると楽なんですよ。『何歳くらいで結婚して、何歳くらいで出産して』というレールが敷かれているほうが、ある意味では迷わなくて済むので。とはいえ、普通に合わせることで苦しくなる人も絶対に出てきますよね」と語った。

「努力しているのは自分だけ」

「幸せな夫婦でいる努力をしているのは自分だけ」という女性の苦悩が描かれていたが、幸せな夫婦関係を築くために必要なことは何なのか。

「結婚生活を維持するために、夫婦で女性側だけが頑張り続けてしまうケースってやっぱりあると思うんです。
それこそ“普通の夫婦像”に当てはめて、無理をしてしまう女性も多いんじゃないかなと。

 やはり、男女どちらも意識を変えていくことが大切だと思います。今って共働きが当たり前になってきていますけど、家事や育児の負担はまだ女性側に偏っているケースが多いですよね。だからこそ、“夫婦ごとに無理のない形”を考えないといけないのではないでしょうか」

離婚はネガティブなことではない

 本作からは“離婚が人生を取り戻す選択”というメッセージも感じられたが、ゆりゆさんは「そこはすごく描きたかった部分ですね」という。

「離婚ってネガティブに捉えられがちですけど、例えば『結婚生活中は趣味だったカフェめぐりができなかったけど、離婚して再開できた』みたいに、結婚生活ではできなかった自分の“好き”を取り戻していく時間にもなると思うんです。

 いまだに“離婚=失敗”という空気感があり、さらには“結婚していることが普通”という価値観が根強いです。男性からだけじゃなく、既婚女性からも『離婚はかわいそう』『我慢が足りない』って言われることもあると聞きます。でも、それって『本当に結婚が幸せなのか』という迷いの裏返しだと思うんですよね」

若年離婚した人の心情は?

 本作を制作するうえで実際に若年離婚した人に取材をしたとのことだが、彼女たちは「かわいそう」どころか、充実感を得ている人が多かったと話す。

「ほとんどの人が『離婚して良かった』って言いますね。もちろん大変なこともあるんですけど、それでも『あのまま結婚生活を続けるより良かった』と感じている人は多い印象です」

 また、SNSの普及により、離婚に対するネガティブなイメージも変わりつつある雰囲気を感じているようで、「離婚したことをポジティブに発信する人も少なくありません。『離婚して幸せに生きてる人がいる』というのが見えることで、『自分も離婚していいんだ』と背中を押される人も増え、そのことも離婚への考え方を変える一助になっている気もします」

 最後に、本作をどのように楽しんでほしいのかを聞くと、「まずは『誰が離婚するのか?』を予想しながら読んでほしいですね」と話す。

「それから、3人主人公がいるので、『自分は誰派か?』を考えながら読むのも面白いと思います。もちろん、『今まさに離婚について悩んでいる』という人の参考になれば嬉しいですし、『こんな夫婦もいるんだ』とエンタメとして楽しんでもらうのも全然アリだと思っています」

“普通”の価値観が揺らぐ時代だからこそ、本作は「結婚とは何か」「幸せとは何か」を改めて考えさせてくれる。


<取材・文/望月悠木 漫画/ゆりゆ>

【望月悠木】
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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