アメリカ、ウェストバージニア州で暮らすペットのブタは毎週木曜日を楽しみにしている。木曜は資源ごみ回収の日で、大好きなリサイクル作業員たちに会えるからだ。
回収トラックの音が聞こえると、体重385kgの大きな体を揺らしながら道路沿いのフェンスへと猛ダッシュするブタのフロッピー。
作業員たちもフロッピーのことが大好きで、どんなに忙しくても必ず彼をなでるための時間を作ってくれるのだ。
犬のように尻尾を振って喜びを爆発させるフロッピーと、笑顔で触れ合う作業員たちの間には、毎週木曜日に現れる、種を超えた温かい友情が広がっている。
毎週木曜日、リサイクル回収車が来るのが楽しみなブタ
木曜日を誰よりも心待ちにしているブタがいる。体重が約385kgもあるオスのブタ、フロッピーだ。
フロッピーは、家庭の資源ゴミを回収しに来るトラックが近づく音を正確に聞き分けることができる。
トラックの音が聞こえると、フロッピーはそれまで夢中になっていた泥遊びや、一緒に暮らす犬たちとの追いかけっこをすぐにやめる。
そして、巨体を揺らしながら庭と道路を隔てるフェンスまで全力で駆け寄るのだ。
飼い主のチェルシー・ウィーニングさんは、何があろうとも、フロッピーが彼らに挨拶に行くのを止めることはできないと話している。
作業員とブタの間に芽生えた友情
フロッピーがこれほどまでに興奮する理由は、回収車の運転手であるマイク・カプリオさんをはじめとする、作業員たちがたっぷりと愛情を注いでくれるからだ。
フロッピーは人間が大好きだ。近所の人たちが忙しくて通り過ぎてしまうと、目に見えるほど落ち込んでしまうこともあるという。
だがカプリオさんたちは、絶対にフロッピーを無視したりはしない。
どんなに忙しくても一瞬だけ手を止め、必ずフロッピーをなでるための時間を必ず作ってくれるのだ。
カプリオさんとフロッピーの友情はすでに3年間続いており、どんどん絆が深まっている。
カプリオさんが膝をついて話しかけると、フロッピーはまっすぐ彼の目を見つめ、犬のように尻尾を振って喜びを表現する。
この交流は、激務が続く作業員たちの心も癒やしており、カプリオさんは毎週異なる作業員を連れてきて、みんながフロッピーと触れ合えるように工夫している。
余命数週間と宣告された子ブタが起こした奇跡
今では元気いっぱいのフロッピーだが、その生い立ちは決して平坦なものではなかった。
フロッピーは生後2日のとき、先天性振戦(別名:ダンス病)という神経の病気を抱えてウィーニングさんのもとにやってきた。
これは頭や体が激しく震えてしまう病気で、当時のフロッピーは自分でお乳を飲むことさえできなかった。
獣医からは「あと数週間の命だろう」と告げられたが、ウィーニング夫妻は諦めなかった。
24時間体制でそばに付き添い、哺乳瓶でミルクを与え続ける献身的な看病を続けた結果、フロッピーは病を克服し、完治した。
現在6歳になったフロッピーは後遺症も残らず、家の中で家族の一員として幸せに暮らしている。
住宅街で育まれた種を超えた友情と深い絆
フロッピーが暮らしているのは静かな住宅街だ。
本来、農場にいるはずの大きなブタがペットとして庭でくつろいでいる光景は珍しいが、フロッピーはすっかり地域の人気者になっている。
ウィーニングさんは、毎年クリスマスになると、フロッピーと仲良くしてくれるリサイクル作業員たちのために、庭のゲートの前にささやかなプレゼントを用意して感謝を伝えている。
10年間この仕事を続けているカプリオさんにとっても、ルート上で出会うブタはフロッピーが初めてだった。
ウィーニングさんは、フロッピーが自分の人生に現れたのは、最も助けが必要な時期だったと振り返る。
ブタは非常に知能が高く、学習能力に優れた動物である。
その穏やかな性質から、近年ではセラピーアニマルとして活躍するケースも増えている
サンフランシスコ国際空港ではブタのリルーさんがセラピーアニマルの一員となり、利用客の緊張を和らげてくれている。
かつて人間に命を助けられたフロッピーも、その大きな体と優しい心で、多くの人々の心を癒やす存在となっている。
References: Facebook[https://www.facebook.com/Floppythepig]











