2023年3月10日、株式会社WIDEは部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』をリリースしました。日本の部活動では、普段の業務負担から指導に集中できない、熱意があっても専門的な指導を受けることができない、といった教師と生徒それぞれの課題があります。


休日の部活動の指導を地域の人材が担える方針が文部科学省から打ち出されましたが、候補者を見つけ、請け負ってもらうことは難しく中々進んでいません。このような「外部人材の確保」を提供しているのが、『SUKUSUPO』です。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000100328.html

このような構造的な問題に取り組んでいる『SUKUSUPO』の代表を務める北原から、立ち上げの裏側について本ストーリーでは伝えます。

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高校在学中に起きた、顧問の変更による部活の活性化

北原は小中高とサッカー部に所属し、様々な指導者と出会い、スポーツを行ってきました。「サッカーというスポーツを通じて、友人と一緒に汗を流し、努力することは私にとって大きなやりがいであり、学校に行く楽しみの1つになっていました」。『SUKUSUPO』を立ち上げるにあたって、直接的な理由となったのは高校在学中の出来事だったと話します。

部活を通じて得た変化を原体験に。部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』ローンチの裏側。


(北原の学生時代。GKを務めていた。)

「自分たちが高校一年生の時、競技経験のない先生が顧問でした。その方は、入部当時から部活動に全く顔を見せないという状況だったのです。しかし、次の年に競技と指導の双方を経験した人物が顧問として就任すると、部活動全体がガラリと変わりました。技術的な指導から、学生としての指導まで受け、大きな成長につながりました」。

この時に大きく感じたのは、担当者の指導の質の差、その差による変化の大きさだと振り返ります。


この差がなく、全ての子どもたちが成長してほしい。

全ての子どもたちが満足のいく指導をうけて欲しい。

そんな想いが募っていきました。また、実態を詳しく知るために調べる中で、必ずしも顧問の先生だけの問題ではないこともわかってきます。逆らえない異動を命じられたり、転籍してしまった担当者の穴埋めをしないといけない、といったことが理由です。

しかし、「制度の問題だから仕方ない。」「顧問が異動したから仕方ない」ではなく、子どもたちの限られた部活動ライフを有意義なものにするため、部活動に専門的な指導を届けることを心に誓い動き始めます。

学生団体の立ち上げ、そして会社の設立

部活動に対する北原の課題感に共感したのは、3人の高校の同級生です。北原とその同級生3人は高校生時代、学校内外で親しくしている間柄で、卒業後に大学がバラバラになってからも頻繁に連絡を取り合う関係でした。

2021年、ちょうど新型コロナウイルスの影響で大学の授業が遠隔授業になり、3人が佐賀に帰省していた際、北原が抱える部活動への課題感を打ち明けました。すると、3人がその思いに共感し、4人で日本の部活動を変えていくために活動する決意を固めることになります。

程なくして、私たちは「学生団体WIDE」を立ち上げ、全ての子どもたちが専門的な指導を享受できる社会を作るべく活動を開始します。

1年間、県内の様々なビジネスコンテストや起業家育成プログラムに参加し、SUKUSUPOの構想を練りました。本事業の方向性も見えてきた2022年4月、事業としてSUKUSUPOを社会に広げていくために、「株式会社WIDE」として法人化しました。


部活を通じて得た変化を原体験に。部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』ローンチの裏側。


(人と人がリンクしていく様を「WIDE」の「W」をモチーフに表現している。)

鹿島市立東部中学校での実証実験

2022年4月、私たちは佐賀県鹿島市立東部中学校(以下、東部中)のサッカー部にてSUKUSUPOの導入実権を行いました。当時の東部中サッカー部の顧問の先生は、サッカー未経験の先生が務めていらっしゃいました。年度が変わった4月、その顧問の先生から私に電話がありました。

「保護者にWIDEさんの取り組みを紹介したところ、中体連まで指導してもらえる方を探してほしいという話があがっているのですが、お願いできませんか?」

顧問の先生は、サッカー未経験ながら熱心に指導をされていましたが、一方で、専門外の競技を指導する精神的な負担を抱えていらっしゃいました。また、生徒たちもなかなか試合で結果を残すことができず、保護者の皆さんもその状況をどうにかしてあげたいという思いがあったそうです。

当時、まだマッチングサービスのシステム開発は完了しておらず、東部中サッカー部で指導できるコーチを自らの足で探すことにしました。地元の社会人チームや知人の大学生など、複数人が候補にあがりましたが、指導可能な時間帯や曜日、指導経験などで折り合いが付かず、話し合いの結果、最終的には地元の高校で3年間外部指導者を務めてきた経験がある北原自ら、東部中の外部指導者を務めることになりました。

部活を通じて得た変化を原体験に。部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』ローンチの裏側。


(当時、指導している様子。)

指導を開始してから、子どもたちの様子は少しずつ変化していきました。練習の準備を急いで行ったり、関係のない私語が多かった生徒が、チームを鼓舞する声を出すようになったりと、小さな変化ではありましたが、子どもたちが確かに成長していく姿を見ることができました。北原が指導者に入るずっと前から子どもたちを見てきた先生や保護者の方も、その成長ぶりに驚いていらっしゃいました。

最終的に、チームは集大成の大会で優勝することができました。
大会が終わったときに見た子どもたちのやり切った表情、保護者の方々のはじける笑顔、顧問の先生の安心した表情は忘れることができず、私たちが目指すべき世界を再認識することができた、そんな実証実験でした。

SUKUSUPOのサービスローンチにあたって

SUKUSUPOは部活動が安心して簡単に利用でき、指導者が自分をアピールすることができるプラットフォームとなるように、という思いを込めて作りました。

部活を通じて得た変化を原体験に。部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』ローンチの裏側。


特にこだわったポイントが三つあります。それは、「双方向から可能なオファー」「ミスマッチの少なさ」「マッチングの簡単さ」です。

1点目は、「双方向から可能なオファー」に関して。本特徴は、オファー型採用サイトと求人サイトをかけあわせたようなものをイメージしてください。部活動は登録している指導者へ部活動にオファーを送ることができるだけでなく、無料で外部指導者の求人を出し、求める指導者像を明確に示したうえで指導者からのオファーを待つこともできます。無料で求人を出すことができることは、コストが限られている部活動にとって、大変重要な機能です。

こうして、部活動は事前に求める指導者像を提示できるが、外部指導者側も例えば、どのような指導ができるのか、いつ指導ができるのか、有償の指導なのか無償の指導なのかなど、自らの特徴や基本情報をマイページに明示することができます。双方の情報を事前に知り得ることは、「ミスマッチの少なさ」に繋がると考えています。

そして、なにより仕組みがシンプルであることが本サービスの特徴です。外部指導者を任用する際にこれまでかなりの時間と労力を割いていた先生や保護者は、サイト内に求人を出し、マッチングしたい指導者にオファーを出すだけで、最適な指導者と巡り合うことができます。 

部活を通じて得た変化を原体験に。部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』ローンチの裏側。


このように、本サービスは「安心して」「時間をかけず簡単に」指導者と繋がりたいという部活動のニーズに的確に応えた、今までにないマッチングプラットフォームだと自負しております。
今後も様々なニーズに応えながら、よりよいサービスにしていきたいと思います。

今後の展望

まずは、佐賀県を中心にサービスの展開をしていきたいと考えております。佐賀県は、人口の少ない都道府県で、部活動の外部指導者を見つけることに苦労されている学校や自治体も多く存在します。そんな佐賀県で、まずはSUKUSUPOというサービスを知っていただき、実際にご利用いただくべく尽力したいと思っております。

佐賀県でサービスを展開することができたら、九州、全国へと次第にエリアを広げていき、最終的には日本全国すべての部活動において専門的な指導者による指導を受けることができる社会の実現に寄与していく予定です。

そのためには、指導者としての一歩を踏み出してくださる方々のご協力が欠かせません。「自分の経験を子どもたちに還元したい」「空いた時間を有効活用して、やりがいのある仕事をしたい」といった方々、そして我々の理念に共感頂いた方々と一緒に子どもたちのスポーツ環境をよりよくしていければと思っております。

今後ともSUKUSUPOをよろしくお願いします。

部活を通じて得た変化を原体験に。部活動と指導者を繋ぐマッチングプラットフォーム『SUKUSUPO』ローンチの裏側。
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