2024年2月22日、韓国・釜山で行われた世界卓球団体戦男子準々決勝の中国戦で、日本の16歳・松島輝空が世界ランク1位の樊振東(ファン・ジェンドン)から第1ゲームを奪う善戦を見せ、中国のネット上でも注目を集めた。

準々決勝の第1試合に登場した松島は第1ゲーム、終盤まで樊にリードを許すもデュースに持ち込んだ末、逆転でものにした。

第2ゲームも同じくデュースに持ち込み、第3ゲームも中盤リードを奪うなど世界ランク1位を苦しませた。結局ゲームカウント1−3で敗戦したものの、日本の新鋭が大きな爪痕を残した。

中国のSNS・微博(ウェイボー)では、多くのメディアや個人のアカウントがこの試合について書き込みをした。あるアカウントは試合後の中国メディアによる樊へのインタビュー内容を紹介。樊が「初顔の相手とやる時の第1ゲームは双方にとって非常に重要。準備は十分してきたが、それでもちょっと油断していた部分があった。

特に第1ゲームで最初に先行したところで勝ち急いでしまった。一方でリードを奪われた第3ゲームはメンタル的には落ち着いていたので、自分の技術を信じて試合運びを変えた」とコメントしたことを伝えた。

また、別のアカウントは、樊が試合開始1時間前にようやく対戦相手が松島であることを知り、現場で相手のプレー映像をチェックする一幕があったと紹介。その様子を映像で紹介するアカウントもあり、いずれも「直前まで相手が分からず、相手の動画を少し見ただけで対応し勝利した樊はやはりすごい」という感想を残した。

この試合について、中国のネットユーザーからは「相手はきっと時間をかけて研究してきたんだろうけどな」「樊の即応力はやっぱりすごい」「こういう出会い頭の遭遇戦は難しいけど、それでも勝つのだから素晴らしい」など、樊の実力や対応力を称賛するコメントが多く寄せられた。

一方で、「コーチ陣はまた対戦相手の予想を外したんだな」という声もあった。

また、「この日本選手は結構技術があるからしっかり研究した方がいい」「日本の進歩は本当に大きい。しかも若いという強みを持っている」「松島は以前、張本智和を倒したこともあるからね」「まだ16歳だというから、将来有望だ」など、善戦した松島を評価するコメントも見られた。(翻訳・編集/川尻)