中国メディアの環球時報は中国が化学肥料の使用を減らしつつ過去最高の食糧生産量を実現したとするインドメディアの報道を紹介する記事を掲載した。
記事はインド紙「ビジネス・スタンダード」の記事を引用。
その上で、中国は気候変動や地政学的な不確実性、さらに世界の耕地面積の9%で世界人口の約18%を養うという課題に直面していることから食糧安全保障を最優先課題としており、「第14次五カ年計画(2021~2025年)」の指針の下で政府が農業研究開発への資金投入を増やしていると伝えた。
そして、科学技術の革新によって中国では主要作物の単位面積あたりの収量が向上するとともに、収穫後の損失が減少していると紹介。中国農業科学院の報告によると、35年までに中国が食糧の収穫、貯蔵、加工、消費の各段階で損失率を40%削減できれば、米、小麦、トウモロコシといった主要な穀物を合計で5390万トン節約できるとした。
同紙は一方で、中国の農業には依然として課題も存在すると指摘。国内の穀物生産量が増加する一方で、23年には穀物輸入量が前年比11.7%増加しているとし、貿易摩擦がエスカレートする中で農業生産性の向上がかつてないほど重要になっていると評した。(編集・翻訳/川尻)