中国メディアの観察者網は13日、米国、イスラエルとイランとの戦闘を巡り、エネルギー分野の専門家から「中国が最も明確な勝者になるかもしれない」との声が上がったことを報じた。

記事はまず、米国、イスラエルによるイランへの攻撃が始まり、中東の石油・天然ガス供給が滞ったことを受けて世界各国は再生可能エネルギーの導入を急いでいると言及。

そして、「こうした新エネルギー技術の多くは中国発だ」と論じた。

イラクの首都バグダッドに住む男性は最近、2000ドル(約32万円)を支払って中国製の屋上用太陽光パネルを購入し、夜間電力を蓄える蓄電池も用意した。石油備蓄の多いイラクだが、発電所の稼働は輸入天然ガスに一定程度依存しており、停電を懸念する人々はクリーンエネルギーでこの問題を解決しようとしているという。

記事はさらに、米ウォール・ストリート・ジャーナルが12日付の記事で「世界各地の消費者や政府も同様の考えを持っている」と指摘したと伝え、「ホルムズ海峡がほぼ完全に封鎖されたことで、国際エネルギー機関(IEA)が『史上最大規模のエネルギー供給中断』と呼ぶ事態を招いた」と言及した。

また、「ロシアとウクライナの衝突から4年が経過した後、中東での衝突は再び警鐘を鳴らした」と記した上で、エネルギー分野のシンクタンク・エンバーのアナリストがエネルギー分野における中国の技術革新と先見性を評価し、「この危機の後、中国は最も明確な勝者になるかもしれない。中国のクリーン技術分野での輸出額が爆発的に増加すると予想できる」と述べたことを伝えた。

IEAのデータによると、中国は太陽光関連の製造能力で世界の約5分の4を占め、電気自動車(EV)の生産でも世界シェアは70%を超えている。このほか、エンバーのまとめでは、中国が今年2月に太陽光パネルやEV、風力タービン、電池など約200億ドル(約3兆2000億円)相当のクリーン技術製品を輸出したことが分かった。

記事によると、トランプ米大統領は中東情勢の不確実性に対処するため米国産の石油・天然ガス購入を各国に呼び掛けているが、ウォール・ストリート・ジャーナルは「各国が再生可能エネルギー発展計画を的確に実行しようとするならば、現在の戦争は中国製太陽光パネルや風力タービンに対する需要を急増させる」との見方を示したという。

エネルギー専門家、中東危機で中国が勝者になる可能性を指摘―中国メディア

記事は、再生可能エネルギー製品の輸出を手がける山東省青島市の業者が「需要は確実に大幅に伸びる」との見通しを示し、この業者の3月の売り上げが前年同月の約3倍に増えたことを伝えた。また、米ニューヨーク・タイムズは6日付の報道で、「中東戦争が引き起こしたエネルギーショックに各国が不意を突かれる中、中国は長年にわたり備えを進めてきた」と指摘したという。(翻訳・編集/野谷)

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