2026年4月13日、台湾メディアの工商時報は、日本で空き家が増える中、円安を背景に外国人の買い手が急増していることを報じた。

記事は、日本の空き家が900万戸を突破していると紹介し、その背景として少子高齢化と都市部への人口集中を挙げた。

そして、新築を好む傾向によって古い家は長期間放置され、一部地域では自治体が地域活性化のため無償譲渡や極めて低価格での売却を提案するケースもあると伝えた。

また、日本の税制も空き家放置を加速させていると指摘。建物を解体すると更地扱いとなって固定資産税が跳ね上がるため、相続人が住んでいなくても解体せず放置するケースが多く、これが老朽建築物の蓄積を招く構造的要因になっていると解説した。

その上で、外国人にとって日本の空き家が商機の塊になっているとし、円安で購入コストが相対的に安くなっている上、日本に拠点を構える足掛かりにもなると説明。米国人カップルが岡山県の物件を約9万1000ドル(約1453万円)の現金一括で購入し、自宅兼民泊として再生させる事例を紹介している。

記事は一方で、外国人による空き家の購入は苦難の始まりにもなり得るとも指摘。外国人は日本の住宅ローンを利用しにくく現金決済が大半を占めるうえ、遠隔での内覧や代理契約が多いため、引き渡し当日に初めて建物の劣化を目の当たりにするリスクが大きいと伝えた。

さらに、購入後にも実務的な負担が伴うとし、劣化した建物の修繕費用が必要になるほか、約7000ドル(約111万円)で物件を購入したオーストラリア人の例では、日本の厳格なごみ処理規定により、専門業者を雇って前所有者の遺品整理を行う追加負担が発生したと紹介した。

このほか、空き家を購入しても日本の在留資格取得には直結せず多くは観光ビザでの短期滞在にとどまる上、日本の売り手が値引き交渉に敏感で外国人に慎重な姿勢を示すなど、文化的な壁も取引に影響しうると指摘した。

記事は、こうした課題はさらなるニュービジネスを生んでいるとも紹介。23年に設立された、外国人による日本の不動産購入を支援するプラットフォームでは、利用者がこの1年で約8000人から6万人超へ急増し、150件以上の成約を支援したと伝えている。(編集・翻訳/川尻)

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