2026年5月27日、中国メディアの上游新聞は、山東省の民間企業が地元の農業農村局に対し、ドローンで「早く金を返せ」と督促した動画が注目を集めていると報じた。動画には、空中に飛び上がったドローンに取り付けられた赤い横断幕に「商河県農業局へ 3年経った、早く金を返せ!」と書かれていた。

公開された落札通知書によると、関係企業の山東軍神炭化水素生物科技有限公司(以下「軍神公司」)は、23年5月に商河県政府による小麦の「一噴三防」(ドローンを用いた農薬散布を1回行うことで「病害防止・害虫防止・乾熱風被害防止」の3つを同時に実施する)事業を落札しており、契約額は120万元(約2800万円)余りだった。

26日、軍神公司の関係責任者である高(ガオ)氏は上游新聞の取材に対し「実際に落札したのは1区画ではなく6区画であり、契約総額は360万元(約8400万円)以上だった。作業自体は7日で終わったが、代金の支払いがずっと引き延ばされている」と語り、この事業の資金は農業農村部門の特別予算から拠出されるはずだったと説明した。

さらに、24年12月17日付で商河県農業農村局の公印が押された返済協議書も提示したようだ。その協議書によると、軍神公司が提供した防除サービス費用は合計368万4900元(約8600万円)であり、農業農村局はすでに27万元(約630万円)を支払ったものの、341万4900元(約8000万円)が未払いのまま。双方は分割返済に合意しており、25年1月26日までに50万元(約1100万円)、25年10月30日までに150万元(約3500万円)、26年1月30日までに141万4900元(約3300万円)を支払う取り決めになっていたという。

しかし高氏によると、最初の支払いは40万元(約940万円)しか入金されず、2回目の150万元も10万元(約230万円)しか払われなかった。最後の141万4900元についても5万元(約110万円)しか支払われておらず、毎回合意通りに実行されず、現在もなお280万元以上が未払いのままだという。高氏は「従業員の中には生活が苦しい家庭や、高齢の身内が病気を抱えている家庭もあり、長期の未払いによって会社の正常な経営にまで影響が出ている。本当にどうしようもなくなって、あの動画を投稿した」と訴えた。

26日午前、上游新聞の記者が商河県農業農村局に問い合わせたところ、対応した職員は未払いの詳細について「よく分からない」と述べ、農業技術科へ問い合わせるよう案内した。しかし、同科に何度電話しても応答はなかったという。再度事務室へ連絡すると、別の職員は「着任したばかりで業務内容を把握していない」と説明し、別の方法で確認するよう勧めた。

記者が全国公共資源取引プラットフォームを調べたところ、23年の商河県小麦「一噴三防」サービス調達事業の落札企業が確かに軍神公司であることが確認され、発注元は商河県農業農村局で、龍桑寺鎮、沙河鎮、鄭路鎮、孫集鎮、韓廟鎮、殷巷鎮など6つの郷鎮の防除作業が対象となっていた。26日午後、商河県農業農村局の責任者の1人は上游新聞の取材に対し「当事者の高社長とはすでに電話で話しており、現在協議を進めている。金曜日に面会する予定だ」と回答したという。(翻訳・編集/岩田)

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