台湾メディアの自由時報は26日、「便器から半導体へ、日本の隠れた王者」との記事を掲載した。

記事は、「最近、日本株が堅調に推移する中、人工知能(A)や半導体サプライチェーン関連銘柄が注目先の一つとなっており、中でも市場で注目を集めている『AIダークホース銘柄』の一つが、トイレ事業で知られる TOTOだ」と指摘。

「TOTOが手掛けているのは、半導体製造装置に使われる静電チャック(ESC)と呼ばれる部品だ。これは真空状態の中でウエハーを静電気で固定する高性能セラミック部品で、エッチング工程などで不可欠な存在となっている」と説明した。

また、「近年はAIブームを背景に、データセンター向けの記憶装置需要が急増。AIではGPUが注目されがちだが、実際には膨大なデータ保存が必要になるため、NANDフラッシュやSSDなどのストレージ需要も急拡大している。3D NANDは高積層化が進んでおり、製造工程ではより高度な温度管理やウエハー固定技術が求められる。この中で、TOTOのESC需要も急増している」と伝えた。

そして、「TOTOは長年培ってきた陶磁器技術を半導体分野へ応用した。もともと高級トイレ製造では、陶器の収縮率や平面精度、耐熱性、耐腐食性などを極めて高いレベルで管理する必要があり、その技術が半導体製造装置向けセラミックへと発展した」と言及。「TOTOは1980年代から半導体向けセラミック事業を本格化。現在では先端セラミック部門が同社最大の利益源となっている。つまり現在のTOTOはトイレより半導体部品で稼ぐ会社なのだ」と評した。

記事は、「ESCは複雑な技術の積み重ねが必要で、新興企業が資金だけで簡単に参入できる領域ではなく、一度装置メーカーの認証を取得すると、顧客は簡単にサプライヤーを変更しないため、安定収益につながりやすい」と指摘。

「業界ではTOTOを、半導体向け絶縁材料で高収益を誇る味の素に例える声もある」としつつ、日本企業の強みは完成品ブランドよりもこうした材料・部品技術にあるとの見方が出ており、TOTOについてもAI時代を支える半導体材料メーカーとして再評価が進んでいると伝えた。(翻訳・編集/北田)

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