VANSとLiberaiders®による3回目のコラボレート・コレクションを記念し、豪華アーティストによるローンチ・パーティ「Destination Unknown」が8月1日(木)に東京・渋谷TRUNK(HOTEL)にて開催される。

2021年よりスタートしたVANSとLiberaidersのコラボレーション。
互いにコアなストリートカルチャーを背景に持つブランド同士による3回目のコラボレーションを記念した、特別なローンチ・パーティを開催する。8月24日の発売に先駆け、一足早く来場者にコラボレーション・シューズを披露。Liberaiders®ディレクターのMei Yong自らの指名であるメインアクトのバンド、OPERATION MOSQUITOのライブを始め、豪華なDJ陣による音楽も楽しめる。

ローンチ・パーティに出演するOPERATION MOSQUITOは、ギターの林広大を中心に横浜で結成された5人組インストゥルメンタル・バンド。メンバーには、SIS(死生)、THE NEVER SURRENDERSでも活動するギターのt-50、ドラムにはジャズ、R&B、ポップス、ヒップホップなど幅広いミュージシャンのサポートを行ってきた関口拓良を迎え、山本航(Ba)、栗原拓巳(VJ)によって2022年6月に結成。「美しさの中にある汚さ」という人間の表面と内面を題材にし、内に秘めた激情を音楽へ昇華し、表現している。ライブでは演奏のパフォーマンスだけでなく、その世界観を映像に投影して構築。音楽に対する可能性を様々なジャンルと融合させ、映像とともに実験的に自身のバンドの世界観を具現化している。ここでは林広大のインタビューを紹介。

ー結成は2022年6月ですよね。きっかけは上海のクラブのトイレでの出会いらしいですが、どういうことでしょうか?

23~24歳の頃に、Pay money To my PainのKくんとよく遊んでたんですよ。その頃から今のギターのt-50のことは話に聞いてたんです。
近いところにはいたんですけど、交わることはなくて。それで、前の仕事の案件で上海に出張に行くことになって。ローンチ・パーティをやる上海のクラブにいたら、そこのトイレでt-50とばったり会って。その時は3分ぐらい話して、「日本に帰ったらまた話そう」ってなったんです。それから3年後になって、Yokohama Hot Rod Custom Showで再会することになり。今度ご飯に行こうという話をしたんですけど、年が明けてから僕が体調を壊してしまって。誰にも言えなかったんですけど、何故かt-50には、「実は俺、今病気で」ってボロッと話したんです。それで彼に「辛くて誰にも言えなくても、アウトプットだけは絶対しなさいって先生に言われて。日記を書いてるんだよね」なんて話をしたら、「ギターが弾けるんなら、音楽にしちゃえば」って言ってくれて。「俺、家でレコーディングができるし。手伝うからやってみようよ」って言ってくれたんです。僕は歌詞を書いたこともないし、自分で楽曲制作をしたこともなかったけど、そのひと押しが大きくて。
そこから曲を作っていく中で、インストでやるというアイデアが出てきたんです。それでレコーディングを終えた時に、「ちなみにさ、バンドを組みたいんだけど」って言ったら、「デモはないの?」って言ってくれて。僕は歌を歌いたくないし、体調不良になってから言葉が敏感になったから、ちょっと怖かったんです。フガジに影響を受けてるのもあって、「こういうデモを作ってみたいんだよね」って話をしたら、彼が「絶対に世に出した方がいい」って言って。t-50のその一言からこのプロジェクトは始まりました。

ー他のメンバーはどう集めたんですか?

ドラムの関口拓良は、プロのジャズ・ドラマーで。自分がインスト・バンドをやるなら、絶対にジャズ・ドラマーがいいと決めてたんです。地元が同じで、知り合いの焼肉屋で食べてた時に、「サウナ好きの子がいるよ」って紹介されて。サウナの話から実はドラムをやってるという話になったので、オファーをかけました。ベースの山本航はt-50の後輩で、僕は釣り仲間なんですよ。前にパンク・バンドをやっていたのを聞いて、彼の人柄もスゴく好きで、航で行こうってなって。最初はその4人で結成したんですよ。
それで曲を作っていくうちに、「聴覚だけだとつまんないな。こういうインスト・バンドっていっぱいいるよな」と思って。何か他につけたいなと思って、歌詞がない分、どう世界観を見せるのかということを考えたんです。そこからVJを投影することになって、いつもライブをサポートしてくれてた拓巳を誘って加入してくれることになり、現在の5人編成になったんですよ。そこからさらにお客さんの嗅覚もくすぐりたくなって。僕たちはマイクロフレグフランスというマシンを導入してるんですけど、やっぱり匂いって覚えてもらえるじゃないですか。「OPERATION MOSQUITOと言ったらこの匂いだよね」みたいな印象付けをやりたいなと思ったんです。あと、ライブをやってみて思ったんですけど、僕らの音って30代、40代にスゴい刺さるんですよね。でもこの前ライブでは16歳の子が来て、「ニューウェイブですね。こんなジャンルがあったんですか」って言ってくれて。これはまだ刺しに行ける余地があるなと思いましたね。僕らからしたら古いものでも、この子たちにとっては新しいものなんですよ。
自分らの音は時代に逆行してると思ってたんですけど、実はそうでもなかったんです。

ーこのバンドでは音楽的にはどういうことをやろうと思いましたか?

僕はミクスチャーが世代なんですよ。OPERATION MOSQUITOにはインスト・バンドの強みがあると思ってて。僕は歌詞を書かないし、歌わないですけど、MEANINGのHAYATOくんとか、ジャズ・シンガーのレイヤマダさんをゲストに迎えた曲もあるんです。僕はこれこそがミクスチャーじゃないのかなと思ってて。いわゆるインスト、ポストロックって、ギターのアルペジオを弾くことがスゴく多いイメージですけど、僕はパンクもハードコアも好きだし、例えばギターの6フレットにカポを入れて、パワーコードでメタルっぽい音を出すようなことも好きなんですよ。コントラストが面白いし、実験的なことができるので。今後はサックス奏者とかラッパーとか、これからもいろいろコラボレーションを考えたいし、自身の音楽の可能性を確かめたいですね。

ー自分たちなりのミクスチャーをやりたいわけですね。

それを自分の音でやりたいんです。ミクスチャーだから何でも実験的にミックスできるんですよ。僕が曲を作る時は、目を閉じてヘッドフォンをつけて、風景を思い描きながら作るんですけど、海沿いで聴きたいとか、夜の首都高で聴きたいとか、それに似た感覚で「ここで聴きたいよな」というのがあって。
でも風景はきれいなところだけじゃなく、汚いところもあるじゃないですか。例えば、戦場なんてそうですよね。そういう風景とか感情をどうやって歌詞を使わず、音で表現できるのか。スリップノットにしても、デスヴォイスから一気にクリーンになるような、そういうコントラストがスゴくカッコいいなと僕はずっと思ってて。それを楽器だけでどうやって表現するのか。エフェクターにしても空間系のものをメインでめちゃくちゃ使いますし、きれいなところから一気にファズで汚くして、この曲に泥を塗ってやろうみたいなことも考えるんです。そうするとそれがライブ・パフォーマンスにも出て、きれいな音なのにめちゃヘドバンして演奏するとか。そういうコントラストは絵としても面白いなと思うんです。「激情」という言葉をうちのバンドのプロフィールに使わせてもらってて。一応、ポストロックとかポストハードコアって言ってますけど、いまだに何のジャンルなのかもわかってないし。基本的に僕は一回弾いた音は帰ってこないと思ってやってるので、ほとんどの制作する曲はAメロもサビも一回だけしかなくて、一生帰ってこないんです。そういうのをパンクではなく、クリーンな音、ファズの音で表現するというところに落とし込んでますね。


VANS × Liberaiders®のローンチ・パーティ開催、OPERATION MOSQUITOが語る「自分たちなりのミクスチャー」

OPERATION MOSQUITO

ー6月29日に新宿ACB HALLで行われた「THE NUCLEAR FUSION - 日中協和音」のライブ映像がYouTubeに上がっていますが、これは中国のバンドとの共演だったのですか?

そうなんですよ。面白かったですね。最初のバンドからしてAC/DCみたいなゴリゴリのメタルだったんです。今年の3月に北京の文雀 SPARROWとSPECIAL OTHERSの共演を手伝ったんですけど、文雀 SPARROWのエージェントの中国人の子にうちの音源を送ったら、すぐにオファーが来て。その日は僕らが唯一の日本人バンドとして出させてもらったんです。ライブをやってみたら、こんなにもフィードバックが早いの?ってぐらい中国人の反応が早くて。やればやるほどどんどん盛り上がっていくし、俺らとしても、こんなに楽しいライブあるの?っていうくらいになりましたね。一応、受け入れられないかもしれないぞと思って、BRAHMANの北京でのライブ映像を観て、俺も絶対にTOSHI-LOWさんみたいに動じないぞという覚悟はしてたんですけれど。でも、ステージを終えて搬出しようと思ってたら、ひっきりなしに、「どこでCDを買えるのか」とか「ツアーはどこで観れるのか」、「握手してください」とか言われて。「サインください」なんていうのも初めて言われました。中国には行きたいと思ってたので、これなら行けるなと思いましたね。

ーHUNTING WORLDの2024年春夏の1st Movieに楽曲が使用されましたが、これはどういう経緯があったのですか?

昔のライブで、SEを僕一人で弾いてて、そのタイミングで他のメンバーが入ってくるというのをやってたんですけど、それをHUNTING WORLDの知り合いのディレクター、松岡善之さんが観て、どハマりしちゃったみたいで。その時からHUNTING WORLDのビジュアルを僕らの音源から作ってたらしいんです。普通は逆で、映像が先じゃないですか。でも音源からあの馬が出てくる映像を着想したらしくて。だから最初から決まってたと言われましたね。あれは反響がスゴくて、驚いてます。

ー7月2日に初の楽曲を配信リリースしましたよね。曲のタイトルは「Operation Mosquito」と、バンド名なんですね。

一発目の名刺代わりです。1曲目は絶対にバンド名と同じにすると決めてて。そこは憧れがあったんですよ。これはバンド名の由来になるんですが、モスキート音ってあるじゃないですか。小さい子にしか聴こえない音ですけど、俺らの音楽は好きなヤツだけのために「オペレーション=制作」するよという意味で、OPERATION MOSQUITOという名前にしたんです。僕にとって音楽は売れる売れないとか関係ないし、ビジネスとして考えるものではないんです。元々は自分が体調不良だった時にいろいろな感情を表現するツールだったので。だから、まずは正直にやりたいし、人に聴かれて、それが受けたりすると、こんな快感ってあるの?って思わされるんですよ。自分が作った曲でお客さんが踊ってるとか 、iTunesで自分らの写真が載ってるとか、今でも信じられないですよ。この音楽は自分のためでもあるし、好きな人に刺したいなというので、まあ、蚊は刺すものだから、そういう意味を込めて、OPERATION MOSQUITOにしました。オペレーション・アイヴィと並ぶのもヤバいですけど(笑)。

ー現在、持ち曲は何曲ありますか? 今後の予定も教えてください。

コラボレーションと今制作中のものを含めると11曲あります。今はレコーディングを少しずつ進めてます。8月16日予定ですけど、MEANINGのHAYATOくんとのコラボ楽曲「shadow of the day」を出します。自分はファッション業界にもいたので、そこで培った感性は他のバンドマンには絶対ないものだと思うんですよ。映像とか嗅覚もそうですけど、大先輩たちのバンドとは違う新しいことをやっていきたいですね。このバンドで自分の感性の答え合わせもできてるし、まず一回、この音楽、このバンドを通してしっかり遊んでやってみて、そこで面白いなと思ってもらえれば、うちのバンドの良さはめちゃくちゃ出てくるんじゃないかなと思ってます。

VANS × Liberaiders®のローンチ・パーティ開催、OPERATION MOSQUITOが語る「自分たちなりのミクスチャー」

Vans x Liberaiders® 「Destination Unknown」
開催日 : 2024年8月1日(木)19:00~22:30
会場 : TRUNK(HOTEL)
住所 : 東京都渋谷区神宮前5-31
出演:OPERATION MOSQUITO
   DJ : KAN TAKAGI / YOPPI (HOMBRE NIÑO, XLARGE) / MITSU THE BEATS / DJ MU-R
入場料無料(どなたでも参加いただけるフリーエントランスのイベントとなります)

Liberaiders®
オフィシャル・ウェブサイト: https://www.liberaiders.jp
オフィシャル・ウェブストア: https://www.liberaiders-store.jp
YouTube: @liberaiders2036
Instagram: @liberaiders

VANS
公式オンラインストア: https://www.vans.co.jp
Instagram: @vansjapan

OPERATION MOSQUITO
Instagram: @operationmosquito_official
X: @A0S3sqMF4B7Xvbt
TikTok: @operationmosquito
YouTube: @operationmosquito
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