三国志を代表する人物であり、5000年の歴史を誇る中国でも英雄の一人に数えられる曹操(155-220年)だが、韓国の梨花女子大学の教授が「曹操は韓国人だった」と主張しているとの情報が中国ネット上で出回り、一時騒然となったが、後になって悪戯(いたずら)だったことが分かった。

 中国のポータルサイトが運営する掲示板に、「韓国の教授が、曹操の一族はもともと朝鮮半島に住む貴族だったが、西暦117年に起こった政変によって黄河中下流域へと落ち延びた。
その後、姓を夏侯へと変え、曹操の父が曹氏を継いだと主張している」という趣旨の書き込みが寄せられたことが事の発端だった。

 しかし、掲示板への書き込みでは「大韓民報」が報じたとしていたにもかかわらず、書き込まれたURLが朝鮮日報のものであったこと、「大韓民報」という通信社は存在しないこと、朝鮮日報のウェブサイトでは「曹操が韓国人だった」とするニュースが一切見つからなかったことから悪戯だったと判明した。

 端午の節句や漢字など、近年、中国では韓国に「文化を盗まれた」とする事件が多発していたことから、多くの中国人ネットユーザーが悪戯に気付かず、騒ぎが大きくなったと見られている。(編集担当:畠山栄)

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