中国江蘇省無錫市で開催された第23回アジア選手権大会・卓球女子シングルスで、平野美宇選手が世界ランキング1位の丁寧選手、2位の朱雨玲選手、5位の陳夢選手の3人の中国人選手を破り、初優勝を果たした。

 中国メディアの西安晩報は17日付で、平野美宇選手の快進撃に驚きを示すと同時に、日本の卓球界の目覚ましい台頭の背後には「中国の力」があると論じる記事を掲載した。


 記事は平野美宇選手が15日に初優勝を遂げた日に、平野選手の指導にあたっている中澤鋭(旧名:王鋭)コーチが平野選手の目覚ましい進歩の「秘密」を明かしたと紹介、その秘密は2015年から日本の若手選手に対して新しい打法を身に着ける訓練を施したことにあると説明した。

 記事によれば中澤鋭コーチは、平野選手に対して中国の超一流選手を模範とするよう指導したうえで、平野選手のテクニックは相対的に古かったため、ルールが変わり続ける卓球に合わせてテクニックの調整を指導したと紹介。こうした指導に対し、平野選手は驚くようなスピードで技術を吸収していったと指摘した。

 また日本の卓球が目覚ましい仕方で台頭している理由について中澤鋭コーチは「ここ数年、中国は多くの若手コーチを日本に派遣し指導に当たらせている」と説明し、これが日本の卓球界の台頭と関係しているという見方を示した。また平野選手が中国スーパーリーグに参戦し、多くの超一流選手と対戦したことも、技術レベル向上の原因となっているとも論じた。

 平野選手をはじめとする日本の卓球界の目覚ましい台頭の背後に「中国の力」があるとするのは、正当な見方だといえる。強者の存在は技術向上を目指す選手たちにとっては刺激となり、模範となるからだ。しかし、平野選手の優勝は血のにじむような努力があってこそであり、さらには選手を支える家族や組織の働きも日本卓球界の台頭につながっていることは忘れてはならないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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