低迷している中国の自動車市場だが、いまだに「冬の時代」から抜け出せないようだ。中国経済の落ち込みで自動車の買い控えが続いているためで、多くの自動車メーカーが売り上げを落としている。
しかし、そんな厳しい中国の自動車市場において、日系車は堅調に売り上げを伸ばしている。中国メディアの今日頭条は24日、中国市場で日系車の人気が高まっている理由について分析した記事を掲載した。

 記事はまず、2018年の中国における自動車販売は全体的に落ち込みを見せたが、トヨタ、日産、ホンダの三大日系車はいずれもプラス成長になったと指摘。今年に入ってから中国自動車市場は昨年以上の厳しい状況が続いているが、それでも三大日系車は健闘しており、売り上げを伸ばしていると紹介した。

 なぜ日系車には底堅い人気があるのだろうか。記事はその理由の1つとして「口コミでの評価が高いこと」を指摘。
購入者の中にはその車種が好きでこだわりを持って購入する人がいる一方で、大多数は他人の意見を聞いて車種を決めるとしている。この点、日系車の評価は全体的に高いため、日系車に人気がますます集まっているのだという。

 また、「技術力の高さ」も要素の1つだと記事は紹介。これまで日系車は、技術面では「保守的」と言われ、成熟した技術ばかりを使用し新技術を採用することは多くなかったものの、最近では例えば日産の可変圧縮比エンジンのように、新技術が導入されてきたため、「技術力が高い」とイメージアップにつながっているようだ。

 さらに、「品質の良さ」も人気の理由だという。自動車の購入は「決して安い買い物ではなく」消費者も慎重になるもので、この点、故障が少ない日系車は、その質の高さが好まれているのだと分析した。
最後に記事は、「中国の自動車市場もますます成熟しており、売れる車はますます売れ、売れない車はますます売れなく」なっていると指摘。冬の時代となっている自動車市場における日系車人気は、この状況を見事に反映しているのだと論じた。

 こうしてみると、かつては感情的に自動車を購入する人が多かった中国でも以前よりもずっと理性的な消費者が増えてきていると言えるだろう。今年後半も中国での日系車の売上は伸び続けていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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