海外には親日家として知られる政治家は少なくないが、2020年に亡くなった台湾の政治家・李登輝(りとうき)氏もその1人だ。中国メディアの網易はこのほど、「日本人はなぜ李登輝氏が好きなのか」と題する記事を掲載した。


 李登輝氏は台湾民主化の父と呼ばれた人物であり、岩里政男という日本名を持ち、日本の教育を受け「22歳までは日本人だった」と明言していたことで知られている。

 なぜ「日本人は李登輝氏が好き」なのだろうか。記事は、尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題で日本の立場を支持するなど「日本寄り」の考え方や、日本の教育を受けた影響で「日本を美化している」ところが、日本人に受けていると主張。また、生前「台湾和牛」の育成に心血を注いだことも伝えているが、本質的には「日本に好意を持ってくれていた人物」だったことが、日本人に受けた理由なのだろう。

 どれだけ日本人に人気だったかは、李登輝氏の弔問に日本が真っ先に訪れたことからもわかるだろう。記事は、弔問団の団長として森喜朗元首相が訪台したことを紹介。森氏は李登輝氏について「日本人が知らなかったことをよく知っていた人」と回顧。戦後の日本に対し、「誇りを持つべきだ」と強く訴え勇気を与えてくれたのも同氏だった、と振り返ったそうだ。

 日本にとって李登輝氏は貴重な親日家であり、日台の歴史を良く知る貴重な親日家を1人失ったのは大変残念なことなのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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