東洋水産の即席袋麺「マルちゃん正麺」が11月7日で発売10周年を迎える。「当初の目標は、発売から1年で1億食、100億円だった。
実際に発売してみると、目標の2倍となる2億食、200億円を達成した」というように、同社の想定を超える大ヒット商品となり、食品関係者の間では「マルちゃんショック」という言葉が登場、社会現象にまでなった。新商品が定着しにくいとされる即席袋麺市場で、いまや一大ブランドに成長した「マルちゃん正麺」10年の歩みと今後について福田肇部長が語った。

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即席袋麺市場の停滞は最近まで続いていた。ダウントレンドの袋麺をなぜ開発したかということだが、麺とスープのシンプルな構成の袋麺は差別化も難しく、根付きにくいという点がある。一方で、利便性は認知されている。そこに食事としての満足感やおいしさが加われば、チャンスがあるのではないかと考えていた。

技術革新により食の新しい価値を作り出し、お客様の豊かな食生活の実現に貢献すること、またチャレンジすることを大切にしてきた。そんな中、メーカーの使命ともいうべき、新しい驚きのある商品、新たな市場を創造し活性化する。イノベーションは現場から起こす。そういう思いで「マルちゃん正麺」の開発をスタートした。

それまでは「即席麺を生麺に近づける」というアプローチで改良を積み重ねてきたが、「マルちゃん正麺」は「生麺を即席麺にする」という逆転の発想から生まれた。試行錯誤の上で完成したのが、切り出した生の麺をそのまま乾燥させるという製法だ。
一本一本に麺を切り出してから、乾燥する前の生の麺の自然な食感と風味をそのまま残した。即席麺の保存性、簡便性を持ち合わせた本格感のある麺を実現することができた。その製法を「生麺うまいまま製法」と名付けた。

5年間の開発・研究の末、2011年11月7日に「マルちゃん正麺」を発売した。当初の目標は発売から1年間で1億食、100億円だった。実際に発売してみると、発売からの1年間で目標の2倍となる2億食、200億円を達成した。袋麺市場全体も回復傾向となり、袋麺市場の活性化という目的にも寄与できたのではないかと考えている。食品関係者の間では、「マルちゃんショック」という言葉も登場したほど大変な反響をいただいた。

2021年9月までの販売累計食数は19億食を突破している。今後も「チャチャッと手料理」というテーマで、より簡便に、おいしい食となるよう訴求していく。11月7日は「マルちゃん正麺」の日。「美味しさは私が保証します。
嘘だと思ったら、食べてみてください」。「マルちゃん正麺」はお客様に食べる楽しみを提供できたと思っているが、今後も価値ある商品を届けていきたい。
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