ピックルスホールディングスの2026年2月期連結決算は、売上高が前期比1.4%減の409億2300万円で減収の一方、営業利益は63%増の20億8500万円と大幅な増益を確保した。

 上期はコンビニ向け販促が寄与したものの、下期は消費者の節約志向やアイテム集約の影響で伸び悩んだ。
一方、利益面では原料野菜価格の安定や販売価格改定、製造工程の自動化などが奏功し、収益性が大きく改善した。営業利益率も5.1%と前期から2㌽上昇し、構造改革の効果が表れた形だ。

 4月21日に行われた決算説明会で影山直司社長は「前期の販促要因を除いても、基礎需要は底堅く、今期も緩やかな成長を見込んでいる。コスト増については、自助努力と適切な価格改定で対応したい」とし、引き続きコスト削減と価格転嫁を軸に、外部環境の変化に対応する方針を示した。

 品目別では、注力カテゴリーである惣菜が前年比5%増と伸長。浅漬は市場低迷を背景に苦戦しており、コメの価格上昇や物価高による買い上げ点数の減少が影響。消費の選別が進む中、“箸休め”は削られやすく、構造的な需要停滞が鮮明となった。一方で、キムチは値上げのなか底堅く推移した。販路別では、量販店向けが価格改定やアイテム削減の影響で前期比3.9%減だったのに対し、コンビニ向けはCP効果で5.8%増、外食・DS向けも新規開拓で8.6%増。売場の主導権が総菜・即食領域へシフトする中で、同社のベンダー機能の重要性が高まっている。

 今期は売上高410億円を計画するも、営業利益は18億円と減益予想。人件費や原材料価格の上昇、設備投資の増加を加味しているが、これは機械化・省人化による生産性向上や新商品の拡販に向けた先行投資と位置付けられており、来期以降の収益基盤強化を狙う意図的減益といえる。


 今後の戦略の中核は、「浅漬の再定義」にある。ミニカップなどの食べ切り商品を軸に、惣菜性を高めた即食型商品として展開し、箸休めからおかずへの転換を図る。

 また、主力の「ご飯がススムキムチ」を核としたマルチブランド戦略を進めるほか、業務用商品の拡張や仕入商品の強化により、メーカーとベンダーの両機能を併せ持つ体制を強化する。

 茨城工場を中心とした自動化投資や、地場調達拡大による原料調達の安定化も進め、収益体質の一段の強化を図る方針。

 中長期的には、冷凍商品や健康志向商品の開発、海外展開を進めるほか、M&Aなども視野に入れる。

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