10年近くグラドル・アイドルとして活動を続けた後、セクシー女優としてデビューした五条 恋(ごじょう れん)さん(28歳)。
一度は芸能活動を引退した彼女が、なぜ世間から「堕ちた」とも言われるセクシー女優デビューを決めたのか。
そこに後悔や、葛藤はなかったのか?

五条さんのセクシー女優という仕事に対する思いを、家族との関係性も含めてがっつりお話してもらいました。

「堕ちた」と言われても後悔はない。元アイドルのセクシー女優が...の画像はこちら >>

山梨のご当地アイドルとして、芸能キャリアスタート

――五条さんはグラドルからセクシー女優への転身で有名ですが、アイドル活動もしていたんですよね。

五条 恋(以下 五条):もともとデビューは、2012年に地元の山梨でご当地アイドルとして、なんですよ。新聞に募集記事が載っていて、それに応募して合格したんです。

――もともと、アイドルに興味があったんですか?

五条:私、AKB48が大好きで、今も板野友美さんの追っかけをしてるくらいのファンなんです。だから「アイドルになったら、ともちんに会えるかも!」って考えたのが、デビューのきっかけですね。

――アイドルをしていた期間は?

五条:1年経たないくらいでやめちゃいました。実はお母さんが病気になってしまって。山梨の田舎だと基本的に車移動なので、親の協力がないとアイドル活動は難しいんです。レッスンにも行けないし、仕方がないなって諦めました。

高校時代にグラビアデビュー。でも学校で問題に……

「堕ちた」と言われても後悔はない。元アイドルのセクシー女優が、病気で働けない両親の生活費を“全額稼ぐ”切実な理由
高校時代にグラビアデビュー。でも学校で問題に……
――それが中学生の頃。それから芸能活動ができる高校に進学した、とのことですが、それはやっぱりアイドルを諦められなかったためですか?

五条:そうですね。
それに家族も諦めてほしくないって気持ちがあったらしくて、お母さんも「せっかくだから芸能活動できる学校に行ったら?」と言ってくれたので。

――ご家族も応援してくれていたんですね。

五条:それで、東京の事務所に入ってアイドル活動を……となったんですけど、山梨から通っていたので大人数のグループだと時間を合わせるのも難しくて。じゃあ2人組のユニットで、となったんですけど、その前に「水着の宣材を撮る」と。

私はそういう、グラビア系の写真はイヤだったんですけど「アイドルも水着の写真は必要だよ」と言われて「確かにな」と、とりあえず宣材として撮ってもらったんです。そうしたら、なぜか「写真集を出します」って話に(笑)。

――それだけ魅力的だった、ということだとは思いますが。

五条:事務所の人が山梨まで来て、親にも説明してくれたんですけど、そのとき見せてくれた写真集は水着が5ページくらいで残りはパジャマとか私服だったんです。でも私の写真集は、できあがってみたらその真逆の構成で(笑)。

そのせいか、学校で「グラビア活動禁止」になってしまって、それで退学することにしたんです。

ライブ会場に行ったら「今日で解散です!」

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ライブ会場に行ったら「今日で解散です!」
――グラビア系の写真はイヤだった、とのことですが、その理由は?

五条:私、当時はぽっちゃりと言うか、ムッチリ系の身体だったので「私なんかがグラビアなんて、とんでもない!」って気持ちだったんですよ。

写真集の撮影では、どうすればいいのか全然わからないのに「ちゃんとやって!」なんて怒られたりもして。

でも、ご当地アイドル時代に比べたら、スタッフさんも気を使ってくれるし、ヘアメイクさんも付くし、待遇がまったく違ったので「グラドルもいいな」って(笑)。


――その後もグラドルをしながら、アイドル活動も続けていますね。

五条:でも私、本当にグループ運がなくって。加入しても続かないんですよ。ライブ会場に行ったら「今日で解散です!」って言われたり、いきなりクビになっちゃったり(笑)。

そうこうしているうちにコロナ禍になってしまったので、本当にアイドル運がなかったんだと思います。

――コロナ禍では撮影会やイベントなども難しいですが、どんな活動をしていたんですか?

五条:私は、書いたnoteやオリジナル動画を販売するのがメインでしたね。noteはコロナで入院したことや、アイドルになるまでのことを書いたり。

これが意外と売れて、月70万円くらいになることもあったんですよ。いつものお仕事がないなら、自分なりに工夫していろいろやってみようって気持ちで活動していました。

25歳で引退!「自信を持ってファンの前に出られない」

――そんな芸能活動も2022年12月で終了していますが、その理由は?

五条:「25歳までに売れなかったら、やめよう」と思っていたんです。もう自信を持ってファンの皆さんの前に出られる、完璧な自分じゃないな、と。人前に出るなら、自信満々で出られないと失礼じゃないですか。

芸能活動をやめてからは、知り合いの会社で少しだけ働かせてもらいました。


――芸能を離れて普通のお仕事を始めることに、葛藤はありませんでした?

五条:それはなかったですね。好奇心が旺盛ですし、それまで芸能以外のお仕事を経験してこなかったので、むしろワクワクしました。短い間でしたけど楽しかったです、通勤は大変でしたけど(笑)。

セクシー女優デビューは「自分を必要としてくれたから」

「堕ちた」と言われても後悔はない。元アイドルのセクシー女優が、病気で働けない両親の生活費を“全額稼ぐ”切実な理由
セクシー女優デビューは「自分を必要としてくれたから」
――その後、セクシー女優としてデビューしたきっかけは?

五条:もともと、グラドル時代にお話はいただいていたんです。でも絶対にやる気はなくて。1回、撮影会のときにファンの方に「どう思う?」って聞いてみたら「やらないでほしい」って意見が多かったですし。

でも、1回くらい話を聞こうかなって、メーカーで面接を受けました。そうしたら「こんなに私を求めてくれる世界があるんだ」って思って。

――そこで気持ちが変わったわけですか。

五条:グラドル時代が長すぎて、オーディションで「まだ続けてたんだね」なんて言われることも多くて。それなのに、この業界は「ぜひ!」って私を求めてくれたのがうれしかったんですね。

グラドルを引退したときは「もう全部やりきった」って諦めていたのが「まだやれるんだ、やっていいんだ」って気持ちになって、それで「セクシー女優で頑張りたい」って思えたんです。

母親は説得したが、父親の反応は……?

――それでデビューを決意したわけですが、ご家族の反応は?

五条:デビューして1年経たないくらいで、お母さんからLINEで「あんた、五条恋って名前でセクシー女優やってるの?」って連絡が来て。いつかはバレると思っていたから「うん、やってる」って答えたら、3日くらい返事がなかったんです。


ドキドキしていたら「考えすぎて返事ができなかったけど、あなたの人生なんだから、自分で決めたことを頑張ってやってください」って。「でもお父さんは怒るから、言わないね」とも。

――じゃあ、お父さんはまだ知らないんですか?

五条:それが、しばらくしてから「お父さんにバレたみたい」ってお母さんから連絡が来たんです。だからお父さんから連絡が来るかな、と思っていたんですけど、そのまま今日までなにも言ってこなくて(笑)。

――お母さんが説得してくれたんですかね。実家に帰っていないんですか?

五条:それが、めちゃくちゃ帰っていて。お父さんとも会っているんですけど、なにも言わないんですよ。

――じゃあ、もうご両親のなかで「なにも言わずに見守る」ってことになったのかもしれませんね。

五条:それならそれで、いいんですかね(笑)。

実家の生活も支える立場として「デビューして良かった」

「堕ちた」と言われても後悔はない。元アイドルのセクシー女優が、病気で働けない両親の生活費を“全額稼ぐ”切実な理由
実家の生活も支える立場として「デビューして良かった」
――セクシー女優デビューに、後悔はありませんか?

五条:後悔はないですね。むしろ、もっと早く始めていたかったくらいです。20歳の私に会えるなら「早くやったほうがいいよ!」って伝えたいです(笑)。


……それに、実はお父さんが病気になってしまって、働けないんですよ。お母さんも病気をしてから働けないので、私が今は実家の生活費やお父さんの医療費など、全部出している状態で。

――それは大変ですね……。

五条:そういう意味でも、デビューして良かったな、と。それにこのお仕事は、比較的時間が自由に作れるので、その点も良かったです。家族との時間を過ごすために実家に帰りやすいですし、3ヶ月に1回は親子3人で旅行にも行っているので。

――家族思いで、素晴らしいです。ただ、グラドルからセクシー女優になると「堕ちた」なんて言われてしまうこともありますが。その点はどうでしょうか。

五条:うーん……昔の考え方かなって(笑)。だって今は、セクシー女優のほうがカワイイ子が多いくらいの時代じゃないですか。

むしろ、グラドルはDVDや写真集が発売されていなくてもなれると言うか、自称できちゃう。


その点、セクシー女優は少なくとも自称できるものじゃないし、グラドルよりレベルが高いんじゃないか、と思えるんです。

――なるほど、面白い見方ですね。

五条:もちろん、いろいろと言われてしまう、偏見もある職業だというのはわかっていますので「堕ちた」って言われたら「そうですね、ごもっともです!」というのも正直な気持ちですけれど(笑)。

でも本当に、始めるのがあと5年早かったら、確実に世界が変わっていた、もっと活躍の場が広がっていたと思います。そのくらい「デビューして良かった」というのが、今の正直な気持ちですね。

あとはアイドル活動がしたいので、できたらもっと最高です(笑)!

<取材・文/蒼樹リュウスケ 写真/杉原洋平>

【蒼樹リュウスケ】
単純に「本が好きだから」との理由で出版社に入社。雑誌制作をメインに仕事を続け、なんとなくフリーライターとして独立。「なんか面白ければ、それで良し」をモットーに、興味を持ったことを取材して記事にしながら人生を楽しむタイプのおじさんライター
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