◆JERAセ・リーグ 阪神2―4広島(16日・甲子園)

 広島・大盛穂外野手が、これぞ代走の仕事で決勝点をもぎとった。9回先頭で四球を選んだ末包に代わって出場。

2死二塁となり、モンテロが中前へ強烈な一打を放った。阪神の外野は極端な前進守備。打球速度も踏まえ、誰もが三塁ストップと思ったところでベースを回った。本塁は間一髪でセーフ。「スタートも良かった。2死だったので『(打者が)振り出した時に行く』くらいの感覚で。末包を代えて僕を出した時に『ここ、勝負をかけている』と。何がなんでも得点できるように、それだけを考えていた」と胸を張った。

 ヘッドスライディングの選択は「速いからです。気持ち的にも、頭からいく場面」と説明。相手の守備隊形も確認し「センターに飛んだ時しか無理だと思っていた。ライト、レフトは距離が近いので無理。

センターなら、もしかしたら」と振り返った。

 ベンチに戻ると、仲間も本塁突入を驚いていたという。赤松三塁ベースコーチは「前進守備だからストップとは、相手も思っているところ。そこ(隙)に懸けた部分もある」と語りつつ「それ以上に大盛の足がすごかった」とたたえた。「すごいスタート、スピードで、びっくりするぐらい来てくれていた。僕の判断というより、大盛のスピードに押された感じですかね」と拍手。新井監督も「よく走ったし、赤松も、よく回したよね。本当にすごい走塁。大盛も、赤松も、すごい走塁だと思います」と驚いた。

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