◆JERA セ・リーグ 巨人4ー2中日(16日・東京ドーム)
大歓声を浴びながら、巨人の増田陸内野手(24)はスピードを緩めずにダイヤモンドを一周した。両軍無得点の4回1死。
1日の広島戦(東京D)の途中からオフに合同自主トレをする師匠・坂本勇人に拝借したバットを使用。感覚が良く使い続けている。この日まで坂本バットで計41打数16安打、打率3割9分、2本塁打。「やばいです。勇人さんパワーです」と通算2421安打の大先輩への感謝も力に変えている。
本塁打でもゆっくりダイヤモンドを一周しない。
東京Dでの本塁打は22年の8月4日阪神戦以来、3年ぶり。今季18試合で打率3割6分5厘と充実の日々を過ごす。「チャンスをつかめるように必死で。人生で一番野球を楽しめている。勝ったらとか、他の人が打ってうれしいとか、1軍でしか味わえないから」。
8試合連続でスタメン起用した阿部監督も「必死さが伝わってくる。今のところ頑張ってくれているので少しでも長く続けてほしい」と目を細めた。「続けるのは難しいので、続けられるように頑張ります」。がむしゃらにプレーを続け、レギュラーをつかみきる。(臼井 恭香)