高校野球の春季東海大会(三重)は24日、各県2校の合計8チームが参加して開幕する。静岡県王者の聖隷クリストファーは1回戦で三重(三重2位)と対戦する。

県大会で好調だった1番・小林桜大遊撃手(3年)、2番・大島歩真二塁手(2年)が、序盤で得点機を演出することを誓った。県準優勝の桐陽は豊川(愛知1位)と激突する。今春から5位決定戦が実施され、各校が2試合以上行う。

 東海大会で聖隷打線の命運を握るのが1、2番コンビだ。県大会の全5試合にスタメン出場した野手陣で、打率トップは2番を打つ大島の4割7分4厘、次が1番・小林の4割4分4厘と好成績を残した。

 左打ちの小林は、登録メンバーで最も小柄な162センチ。「(県大会は)1打席目でヒットがあまり出なかった。最初から出塁して流れをつくりたい」と話せば、2年生の右打者・大島が「小林さんと一緒に頑張りたい」と続いた。初戦の相手は三重。春夏通算で27度の甲子園出場を誇る強豪に対し、まずは好調な2人で切り込んでいく。

 県大会5試合で23得点5失点。エース左腕・高部陸(2年)を中心に盤石の投手陣に対し、打線はつながりを欠いた。

磐田南との準決勝(3〇2)では死球と敵失で得た好機から先取点を奪ったが、9安打で11残塁。決勝の桐陽戦(3〇0)はわずか2安打にとどまり、8四死球で走者を出したが8残塁だった。決勝では1、2番ともに無安打に終わり、小林は「上に行くほど、いい投手が来る。東海大会に向けてスイングを見直さないと」と反省。日によっては1日1000スイングで強化を図っている。

 チームは昨秋に続き、東海切符を手にした。県秋季大会で主に2番を務めた小林はその当時、8番に降格。トップ位置を変えて、調子を取り戻した。県大会で下位打線だった大島はスタメン落ちを経験。インパクトの際、力の伝え方を見直し、フォームを改良した。苦難の秋を乗り越えた2人が、欠かせない存在として再び東海大会に乗り込む。

(伊藤 明日香)

 〇…打線の起爆剤として期待がかかる谷口理一(りいち)内野手(3年)が東海大会で復帰する。

県大会前に左手首脱臼で離脱。最近行われたダブルヘッダーの練習試合では、1試合目は7番打者として一塁手と投手、2試合目は3番で一塁、三塁を守った。2試合合計6安打を放ち、好調をアピール。「出られなかった悔しさを東海大会でぶつけたい」と決意をにじませた。

編集部おすすめ