◆東都大学野球春季リーグ戦 最終週第2日▽青学大6-1国学院大(23日・神宮)
青学大が、5季連続17度目のリーグ戦制覇を遂げた。国学院大を投打で圧倒し、勝ち点5の完全優勝。
* * *
人一倍勝ち気なゆえに、気持ちが大きく上下動する。令和の時代では珍しいと感じる“とがった”個性。今秋ドラフト候補に挙がる青学大のエース・中西聖輝(4年)は、記者として興味をそそられる人物だ。
中大との開幕戦で変化が見えた。リーグ戦20試合目の登板にして、初めて敗戦投手に。それでも、負の感情を押し殺し前を向いた。「負けがつく試合が来る準備はしていた。どうやって立て直すかが、チームの今後に大きく関わってくる」
翌々日、雪辱を期したマウンドで見事に初完封を達成した。“ドヤ顔”を見せていい場面だったが、ここでも冷静だった。
「成長したと思います。チームを背負う責任感が明らかに違います」と安藤監督は認めた。勝っておごらず、負けて腐らず。勝負師としてマウンドに立ち続け、リーグトップの勝ち星(6勝)、防御率(1・41)を残した。
「面談した回数が一番多かった。それだけに、うれしいです」。安藤監督の深い愛情のもと、少しやんちゃな右腕は王者・青学大の揺るぎない大黒柱になった。(浜木 俊介)