◆道六大学野球春季リーグ最終節第1日 東農大北海道1-0函館大※延長11回(24日・とましん)
サヨナラ勝ちで春6連覇だ。無敗で首位を走る東農大北海道が、1敗で追う2位函館大との首位攻防戦を制し、2季ぶり38度目の優勝を果たした。
エースの力投を支えてきた女房役が試合を決めた。延長11回2死二塁。9回の好機で凡退していた北口は「汚名返上ではないけど、首を切られる覚悟だった」と直球に食らいついた。捉えた打球は二遊間を抜け、二塁走者が生還。ホームベース上で歓喜の輪に加わり、「自分が決めたというよりもみんながつないで、渡辺がよく投げてくれて、勝ちにつながった」と破顔した。
息詰まる投手戦となった首位攻防戦。渡辺恵の投球が劇的な勝利を引き寄せた。勝てば優勝が決まる大一番でマウンドを託された背番号11は、優勝が懸かった昨秋の最終節函館大戦で2戦連続失点。チームも連敗し、リーグ連覇は「7」でストップしていた。
それから約8か月。
渡辺恵とともに全国舞台を経験し昨春最優秀投手賞を獲得している神宮僚介(4年=桐生第一)が、昨年7月に右肘を手術。長期離脱を余儀なくされた。投手陣の戦力ダウンは否めない。それでも、三垣勝巳監督はリハビリ中の右腕を主力のAチームの練習に入れ続け、後輩の育成を託した。技術指導はもちろん、公式戦登板の少ない投手に経験を伝えてもらい、若手がリーグ戦を通して成長。9戦2失点という数字を残し、頂点まで上り詰めた。
6大会連続で臨む選手権。
(島山 知房)