◆春季近畿地区大会▽1回戦 大阪桐蔭2ー9東洋大姫路=8回コールド=(25日・さとやくスタジアム)

 近畿大会は岡田龍生監督(64)率いる東洋大姫路(兵庫)が大阪桐蔭のプロ注目右腕2人を13安打9点と攻略し、8回コールド勝ちを収めた。岡田監督は前任校の履正社(大阪)時代にも名勝負を繰り広げてきた西谷浩一監督(55)との、転任後初対決に快勝。

大阪桐蔭は、その履正社に1―13で屈した2013年秋の大阪府大会以来12年ぶりのコールド負けで、昨秋に続く近畿大会初戦敗退となった。奈良大付(奈良2位)は京都共栄学園に快勝し、奈良勢唯一の初戦突破を決めた。

 自慢の二枚看板が打ち込まれ、大阪桐蔭が12年ぶりのコールド負けを喫した。当時の相手はくしくも、この日と同じ敵将が率いた履正社。西谷監督は「こういうバッティングがしたいなと思わされる、お手本のようなバッティング」と相手打線に脱帽した。

 先発した主将の中野大虎は6回9安打6失点。初回の先制2ラン後、2~4回も毎回安打を許しながら粘ったが、1点差に迫って迎えた6回にさらに3点を失った。「自分が6回を抑えていたら逆転があったかもしれない」。7回からマウンドを引き継いだ森陽樹(3年)も火が付いた相手打線に1回1/3で4安打を浴び、3失点。「泣いても笑っても夏しかない。最後なので強い気持ちを持ってやっていきたい」と必死に前を向いた。

 現チームは昨秋の近畿大会も初戦で敗れ、2019年以来6年ぶりにセンバツ出場を逃した(20年はコロナ禍で大会中止)。

西谷監督は「キャプテンを中心に気持ちの強い選手が多い。しっかりやってくれると信じています」と奮起を期待した。春夏合わせて甲子園制覇9度の名門。この悔しさをバネに、必ず復権する。(藤田 芽生)

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