◆JERAセ・リーグ 広島3―0DeNA(23日・マツダスタジアム)

 広島・床田が7回無死一、三塁のピンチも無失点でしのぎ、涼しげに104球で9回を投げ切った。リーグ単独最多となるシーズン3度目の完封は自己新で、球団の左腕では02年の高橋建(現2軍投手コーチ)以来。

自身初の無四球に「えっ? 確かに。前回(3日の中日戦は9回に四球)は意識しすぎてダメだったんですよ。やっぱり意識しない方がいいのかな。うれしい」と納得の5勝目だった。

 22年7月以来となる3年ぶりのスライド登板。前日に体に負荷をかける新たな調整法を取り入れて臨んだ。前回17日の阪神戦で5回4失点と苦しんだこともあったが「今も大事だけど、9月のしんどい時期にどう耐えられるかを考えて」と、思い切って変化に踏み切った。昨季、自身もチームも大失速したシーズン終盤を見据えながら、目の前のDeNA打線を今季最多の8奪三振で完璧に封じた。

 チームはわずか1日で3位に復帰し、首位・阪神に1ゲーム差。新井監督は「今日はもう床田サマサマ。真っすぐも、ここ最近の登板では一番良かった。強力打線を完封するんだから。

本当に素晴らしいし、何も言うことはございません」と頼もしい左腕をたたえた。(畑中 祐司)

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