◆パ・リーグ ロッテ0―8西武(25日・ZOZOマリン)
西武がロッテに連勝。昨年松井監督の休養が発表された45試合を終え、首位と0・5差に迫った。
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昨季の今頃、当時の松井監督が「先制点が…」と嘆いていたのを思い出す。序盤で先行できないまま試合が進み、後手後手に回った。再三の好機でも点が入らない。あるコーチは「無死満塁でも内野ゴロ、併殺崩れ、犠牲フライと手段はあるのに、それでも点が入らない」と悔しがっていた。
今季は一転。序盤に先行する展開が多い。大きな要因は昨季14人が務めた1番に西川が定着したことだ。全45試合に出場して4月13日の日本ハム戦から34試合連続で1番に定着し、3割3分8厘の出塁率を誇る。加えて中軸に座る新人・渡部聖がリーグトップの打率3割3分1厘で、17打点。新助っ人ネビンが22打点。ポイントゲッター2人の働きもあり、西川はリーグトップの24得点。序盤、上位打線の得点力が増したことで、援護された先発は余裕を持って責任回を投げることができる。
球団首脳の1人が「今年はミスがなくなった」と分析するように失策数はリーグ最少の16。この試合の5回1死一、三塁でも挟殺プレーをしっかり決めて三塁走者の生還を阻止。記録に表れないミスを減らし相手にムダな点を与えない。今季の西武は攻守にスキがなくなりつつある。(22年~24年西武担当・秋本 正己)