◆JERA セ・リーグ 巨人5―2ヤクルト(25日・東京ドーム)

 「戸郷に勝ちをつけよう」―。試合前の全体ミーティングでナインにそう呼びかけた阿部監督にとっても、安どの1勝だった。

今季7登板目でエースがようやく手繰り寄せた白星。「本当に待ち望んだ1勝だったんでね、良かった。今後にも、チームにも大きい1勝だった」と、うなずいた。

 前回20日の阪神戦では初回に3点を失ったが、2回から4回は無失点だった中で交代させた。「やっぱり勝ってほしいというのが一番強い」と、中4日での起用を決断した上での、67球の降板だった。そしてこの日、右腕は試合をつくり、5回終了時で94球。「6回まではいってもらおうと思っていた」と、指揮官は続投させ、右腕もその回を無失点で期待に応えた。

 「いろんなご指摘もあったけれどもね。こっちの事情もあるので。あそこ(20日の4回)ですぐ代えて、中4日で勝てた。結果論で。良かったなと思いますよ」。

就任1年目から2年連続開幕投手に指名し、今回勝利から遠ざかっている際には新球種の提案など、復調を願い、気にかけてきた。阿部監督の親心による中4日の荒療治も奏功した白星だった。(田中 哲)

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