◆パ・リーグ ロッテ―オリックス(27日・ZOZO)
ロッテ・田中晴也投手が本拠地・オリックス戦に先発し、自己最多タイ7回で96球を投げて2安打無失点の快投で今季3勝目の権利を得て降板した。
初回は先頭・広岡をカウント2―1から150キロ直球で空振り三振、続く西川もフォークで空振り三振を奪った。
マウンド上では1球ごとに大量にロジンバッグを使用する右腕。4回の先頭・西川の打席直前には、白い粉がマウンド上に大量に舞い上がり、名幸球審から注意を受けるほどだった。その後は、足元付近の低い位置でロジンを触って対策していた。
雨脚が強まってきた6回は、先頭・若月を二飛に打ち取ると、続く広岡はスライダーで空振り三振で奪うと、マウンド上で気迫のガッツポーズを見せた。2番・西川は一ゴロに仕留めた。7回も球威が衰えることなく、先頭の3番・紅林、4番・頓宮をいずれも中飛に打ち取り、5番・森も詰まらせた三飛に封じた。
借金11のチームはパ・リーグ首位の日本ハムから8・5差で最下位。5月は5勝14敗で、25日の西武戦(ZOZO)で零敗を喫した後、吉井監督はロッカールームに選手を集めて「攻める気持ちを忘れないでほしい」と呼びかけていた。オリックス戦は今季1勝6敗と分が悪かったが、打線は2回1死一、二塁から高部の右越え適時二塁打で先制すると、友杉の中犠飛、藤原の中前適時打で計3点を先取。
田中は、今季は試合前時点で5試合に登板して2勝3敗、防御率2・79。12球団トップの打率2割6分4厘を誇るオリックス戦は初登板となる。「やはり一発のある打者がいますし、全体的にしっかり振れるバッターが多い。とにかく1人1人全力で行くことが大切です。あとはイニングの先頭(打者)は他のところよりも一番大事にやっていきたいとは思っています」と、警戒心を強めていた。