◆第56回日本少年野球選手権大会 栃木県支部予選 ▽決勝 県央宇都宮ボーイズ2―0小山ボーイズ(6月15日・エイジェックスタジアム)

 夏の全国大会・エイジェックカップ第56回選手権大会(8月2~7日・大阪シティ信用金庫スタジアムほか)の支部予選が各地で行われた。栃木では決勝、3位決定戦が行われ県央宇都宮ボーイズが優勝。

2年ぶり6度目の出場を決めた。準優勝の小山ボーイズは第50回関東大会に、3位の上三川ボーイズが第4回東北選抜大会に出場。4強入りのチームは28日開幕のジャイアンツカップ地区予選に臨む。

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 マウンドに咲く笑顔の花。塚越主将は左翼から全力疾走し歓喜の輪に飛び込んだ。「集まって、みんなのうれしい声を聞けて最高でした」。2年ぶり夏の全国切符をつかんだ喜びに浸った。

 苦しみ抜いた。新チーム結成直後に腰椎分離症で離脱。苦しいリハビリから外野手として復帰。そんな男を影山崇監督(54)は大一番の先発に起用した。「人一倍、努力していた(塚越)春輝に託そうと決めていた」

 今大会初登板の塚越は淡々と腕を振る。

バントなど小技が得意の小山打線にも「キャッチャーが大きく構えてくれて投げやすかった」と強気に攻めた。投球数制限で6回2死で降板も被安打2の無失点。吉田篤、齊藤颯がつなぎ完封リレーだ。

 打では2年生の中島が3回無死満塁から左前に2点打。「緊張してガチガチだったので、あえて笑いました」。苦しい時に声を出し続けた主将の背中を見ていただけに「先輩たちに恩返しができました」と笑った。

スタンド大声援 ベンチ、スタンドも一丸で戦った。監督がマウンドに行くことは禁止ではないが、高校野球を見習い“伝令役”を導入。伝令を務めた篠田は中学で生徒会長を務める。「楽しく盛り上げることが大切です」と雰囲気づくりにこだわった。スタンドでは部員、父母、OBなど200人以上の応援団が声援を送った。

 21年春に優勝、夏は準優勝と全国の戦いを知る指揮官は「10人くらい(投手で)投げられる。

1点の重みをもう一度、分かってもらって挑みたい」と意気込んだ。

 【県央宇都宮ボーイズ・登録メンバー】※は主将

 ▽3年生 ※塚越春輝、齊藤颯太、塩原琥珀、齋藤有吾、斉藤恵太、春田翔、吉田直生、吉田篤生、齋藤煌月、天海徹二、後藤瑠克、八板晃悠、高瀬瑛力斗、篠田廉、中塚俊哉、西村太陽、鈴木逸太、五味渕佑、常盤珠怜人、土屋魁惺、岡心翔、川上琥七斗

 ▽2年生 中島結人、斎藤理人、小田一颯

 【表彰選手】

最優秀選手賞 塚越 春輝(県央宇都宮)

優秀選手賞 鈴木 颯斗(小 山)

敢 闘 賞 生井 蒼士(上三川)

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