◆日本生命セ・パ交流戦 2025 広島5―2楽天(22日・マツダスタジアム)
2回に2点を先制も逆転を許し、交流戦最終戦を黒星で終えた楽天・三木肇監督は「交流戦はこれで区切り。しっかり戦う準備をしながら1試合1試合」と27日のオリックス戦(京セラD)から再開するペナントレースに向けて気を引き締めた。
前回監督を務めた20年はコロナ禍で交流戦が中止となり、指揮官として初めての体験だった。「たくさん学べたこともあったし、セ・リーグにもたくさんいい選手いるな、っていうのも感じました」と振り返った三木監督は、交流戦MVPを問われて「MVPじゃないけど」と何度も念押ししながら名を挙げたのは、岸孝之投手だった。
2試合に先発して2勝、12日の中日戦後にお立ち台で発した「こんなもんじゃないぞ、イーグルス」は急きょタオルにしてグッズ販売されるなど大きな反響を呼んだ。この白星からチームは7連勝と勢いに乗った。「チームを鼓舞してくれる、彼だからこその言葉の重みを持っている。野球人としてああいう言葉を発して、行動でもプレーでも示して、チームがあそこから立て直しできた」と感謝し、「若い選手へいい影響がたくさんあるので、彼の存在がチームとして大きな意味があるんだなと思う」。プロ19年目のベテラン右腕が“MVP級”の働きをみせた。