◆報知新聞社後援 大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦第3日 ▽決勝 京滋大学3―0近畿学生(22日・わわかさスタジアム京都)

 決勝は京滋大学が近畿学生に完封勝ちし、1998年以来、27年ぶり2度目の優勝を飾った。プロ注目の花園大・藤原聡大投手(4年)=水口=が自己最速タイの155キロを計測するなど、8人による継投で層の厚さを見せつけた。

3位決定戦は関西学生が制した。優勝した京滋大学は、今秋の関西地区大学選手権で1勝すれば明治神宮大会(11月14~19日)出場が決まるスーパーシードを獲得した。

 球場がざわついた。8回、京滋大学の藤原がマウンドに立った。9番打者への初球、電光掲示板には「150」と表示された。1球で球場の雰囲気が変わり、ギアが上がった。「154」、「155」、仕上げは内角への「152」で見逃し三振。打者2人を抑えて27年ぶりのVに貢献した。「『京滋は強くない』と言われる。変えたい思いで優勝を目指してやってきた」と、笑みをこぼした。

 同じくプロ注目右腕の佛教大・赤木晴哉(4年)=天理=は5回からの2イニングを無失点。藤原とは同じジムに通い、遊びや食事に行く仲だ。

 今春までのリーグ戦で、互いに先発として投げ合った試合は1勝1敗。秋が大学では最後の対戦になる。藤原は「もちろん、勝ちたい。プロの舞台で投げ合えたら」と気合十分。赤木も「自分は支配下でプロに行きたい」と、ライバル意識を燃やす。京滋大学から新時代の足音が聞こえてきた。(松ケ下 純平)

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