◆米大リーグ ロッキーズ―ドジャース(25日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)

 ドジャース・山本由伸投手(26)が25日(日本時間26日)、敵地・ロッキーズ戦に先発し、5回1安打無失点6奪三振で降板した。わずか56球だったが、大雨による1時間27分の中断が影響した。

 この日は正捕手のスミスではなく、新人捕手のラッシングとのバッテリー。最速95・4マイル(約153・5キロ)を計測した初回はわずか10球で3者凡退と抜群の立ち上がりを見せ、2回も2奪三振と圧倒した。3回2死から9番・ヒリアードに初安打を許したが、4回まで44球で1安打無失点だった。

 5回は先頭打者をこの日初めて四球で歩かせたが、次打者を投ゴロ併殺。ドジャース攻撃中の6回に大雨が降り出し、マンシーのラッキーな2点適時打で山本への援護点が入ったが、その後に長時間の中断があったため、6回のマウンドに右腕は上がらなかった。

 この日が今季16試合目の登板。5月26日(同27日)の敵地・ガーディアンズ戦で6勝目を挙げて以降、4試合連続勝ちなしの自身3連敗中。6月はここまで白星がなく、前回19日(同20日)の本拠地・パドレス戦では7回途中7安打3失点と粘りの投球を見せるも敗戦投手となった。援護に恵まれないことも多いが、登板後には「前回と比べると良かった」と5回途中6安打5失点だった13日(同14日)のジャイアンツ戦からの修正に手応えを口にしていた。

 渡米2年目の今季は3月の東京シリーズで開幕投手を務め、負傷者が続出する先発陣の中、ロバーツ監督も「彼のことを『エース』と胸を張って言える」と認める働きを見せてきた。昨季は6月に右肩を痛め、約3か月離脱した影響で7勝止まりだったが、今季はここまでに6勝(6敗)をマーク。そして、この日は自己最多タイの7勝目の権利を手に入れた。

 ロッキーズ戦は昨季3試合で2勝0敗、防御率4・50。標高約1600メートルの高地にあり、気圧が低く空気抵抗が少ないため、他球場に比べて打球の飛距離が約10%伸びるとされる“打者天国”のクアーズフィールドでは9月28日(同29日)に初登板し、5回4安打2失点で白星を挙げていた。投手にとっては不利な球場だが、今季初登板でも好投した。

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