◆米大リーグ ロッキーズ1―8ドジャース(25日、米コロラド州デンバー=クアーズフィールド)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が25日(日本時間26日)、敵地・ロッキーズ戦に「1番・DH」でフル出場し2打数1安打、2四球と打撃妨害で4出塁をマークした。3戦連発となるアーチこそ出なかったが、自己最多54発を放った昨季に並ぶペースの27本塁打でレギュラーシーズンの半分を折り返し。
豪快な打撃こそ見られなかったが、仕事は遂行した。大谷は、両軍無得点の6回無死一塁で98・2マイル(約158キロ)の低めのシンカーをいとも簡単に左前に落とし3試合連続安打。2打数1安打だったが、今季10個目の申告敬遠、打撃妨害もあって4出塁で2得点。両リーグ断トツの79得点(2位はジャッジの70)と1番打者としての役割を十分に果たしている。
この日でレギュラーシーズン162試合のちょうど半分の81試合が終了。昨季の81試合終了時点を上回る27本塁打を放った。単純計算で自己最多だった昨季に並ぶ54発ペースだ。投手調整も本格化し、すでに2試合に登板。体力的な負担は増しているはずだが「2つ同時にやっていくのが通常のスタイル」と言い切り、2度目の登板となった22日には降板後に本塁打も放った。
2年連続MVPに輝き、注目は増すばかり。二刀流復帰や4月に父親になるなど環境も変わった。ウォーカーメンタルコーチは「彼は毎日まったく同じ姿で現れ、それを変えることはない。変化がないのは驚くべきことだ。やるべきことを何ひとつ変えず全うしている」と目を細める。最大の目標は2年連続ワールドシリーズ制覇。周囲に惑わされず突き進んでいることが、結果につながっている。
ポストシーズンに初めて出場した昨季は、9月に打率3割9分3厘、10本塁打を放って月間MVPに輝くなど、シーズン終盤でも調子を上げた。今季の大谷も勝負の秋を見据えているはずだ。この日の試合前にはブルペン入りしスプリットやツーシームを中心に25球。次回登板が濃厚な28日(同29日)の敵地・ロイヤルズ戦に向け調整した。十分すぎる“準備期間”を経て、後半戦は二刀流でフル回転する。