◆JERAセ・リーグ 阪神0―6中日(16日・甲子園)

 笑顔で右拳を振り下ろした。中日・高橋宏が4安打7奪三振の好投で今季初の完封勝利を飾った。

5月2日の広島戦(マツダ)以来となる3勝目。チームを今季最長6連勝に導き「連勝中でプレッシャーも感じたけど、丁寧に投げた結果が、9回までいけた」と喜んだ。

 首位を走る阪神打線を、150キロ後半の直球とスプリットのコンビネーションで翻弄(ほんろう)。7回まで散発2安打、二塁を踏ませなかった。「(井上)監督と僕の考えが一致した」と迷いなく9回のマウンドへ。昨年7月5日の広島戦(バンテリンD)以来の完封勝利で、この日の主役となった。

 今季は初の開幕投手を務めたが、3勝8敗と負け越している。自身10試合ぶりの白星はプロ5年目での甲子園初白星。“鬼門突破”で、トンネルを脱出した右腕は「後半戦に向けて、いいスタートが切れそう」と逆襲の夏へ弾みをつけた。(森下 知玲)

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