実働こそ短いが「29」の松田清は触れなければならない。

 49年のシーズン途中にテスト入団。

50年に「29」となり、この年は3試合で1勝1敗だったが、左腕は翌51年に大ブレイクする。大きく割れるカーブと、新たに覚えたスライダーを武器に5月23日の広島戦から、10月4日の名古屋戦までシーズン19連勝を飾る。同年23勝3敗で勝率.885、防御率2.01で2つのタイトルと新人王を獲得した。

 翌年3月22日の国鉄戦でも勝利し、シーズンをまたいで20連勝をマーク。これに並んだのが57年の西鉄・稲尾和久。そして今季から巨人に入団した田中将大が、楽天時代の13年に24連勝と数字を塗り替えたが、偉業が達成されるたび松田の名前が登場した。

 稲尾、田中ともパ・リーグであったため、松田の数字はいまだにセ・リーグ記録としてさん然と輝いている。

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