◆第107回全国高校野球選手権秋田大会 ▽準決勝 鹿角4-2秋田商(20日、こまち)

 創部2年目の鹿角が18度の夏の甲子園出場を誇る古豪・秋田商との準決勝を4―2で勝利し、初の決勝進出を決めた。準々決勝では第1シードの能代松陽も破った大会の“台風の目”。

金足農との決勝に向け、小林洋介監督(38)は「勢いに乗っていくしかない」と語気を強めた。

「思い切りの良さ」 初回に1点を先制されたが、4回に追いつき、なお1死一、三塁のチャンスで6番・栗山翔力一塁手がライト右へ二塁打を放って勝ち越した。殊勲の栗山は「強い相手でも引くことなく、どうやって点を取るかを皆で考えていました」と胸を張った。指揮官は「思い切りの良さ」を快進撃の要因のひとつに挙げる。8回に1点を追加し、なお2死一、三塁の場面で重盗を成功させ、リードを広げた。

 昨年4月に花輪、十和田、小坂の3校が統合して開校した県立校。昨秋から県大会に出場し、今春は準々決勝に進出するなど急速に力をつけ、初めての夏を第8シードで臨んだ。「子供たちは頑張ってきた。ここで満足することは、もちろんありません」と小林監督。スター候補の吉田大輝が相手でも、果敢に攻撃を仕掛けて下克上のストーリーを完成させる。

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