◆JERA セ・リーグ 巨人6x―5阪神(21日・東京ドーム)
巨人・田中瑛斗投手が2試合連続の火消しでサヨナラ勝ちに貢献。自己最速を1キロ更新する154キロも計測した。
5点差を追いついた直後の8回。左腕の中川が1死一、二塁のピンチを招き、右の代打・原口がコールされた場面で阿部監督は右腕へスイッチ。阪神も代打の代打で左の高寺を送り込んだ。左翼席に陣取る虎党からは大声援。一打勝ち越しのピンチだったが、逆にそれをパワーに変えた。
「応援のデカさもあって、他のチームとは違う興奮があった。思いっきり投げました」。追い込んでから高寺を内角低めカーブで空振り三振。雄たけびを上げると、2死一、二塁から近本の初球にMAX154キロをマーク。「投げてる場面も場面なので、アドレナリンが押してくれた」。2球目も内角153キロで真っ向勝負。一ゴロに封じきった。
前日20日もピンチで森下、大山を封じて火消し。古巣・日本ハム時代の7年間で1軍通算10登板、0ホールドだった男は、現役ドラフトでの移籍を機に開花。前半戦だけで38登板、23ホールドのフル回転だ。「経験したことないぐらいハードですけど、後半戦も最低限、前半戦ぐらいの成績は残したい。抑えるべきところを抑えて、1点もあげないってのを意識して」と背番号45。「僕も、周りも、移籍した当初からは考えられないぐらいの経験を今させてもらっているので。毎日が勝負だと思ってやってますし、その気持ちはこれからも変わらない」と頼もしく胸を張った。