◆米大リーグ ガーディアンズ10―5オリオールズ(21日、米オハイオ州クリーブランド=プログレッシブフィールド)
オリオールズの菅野智之投手(35)が21日(日本時間22日)、敵地・ガーディアンズ戦で後半戦初登板。先発し、6安打4失点(自責3)で渡米後最短タイとなる3回2/3で降板したが、勝敗はつかなかった。
◇菅野に聞く
―試合を振り返って。
「うまくコントロールできなかったですし、向こうがうまく狙い球を絞っているのは感じていた」
―相手打線は左がズラリと並んだ。過去に経験は。
「9人左は多分ないかもしれないですね。序盤は(相手が)踏み込んで、外角の直球系にコンタクトしてくる感じ。高めの直球と低め(の変化球)は捨てようという感覚で振って来ているのは分かった。2回以降は内角のカットボールやスライダーを増やして、そこからヒットは最後の1本だけだったと思う。でも、今日はやっぱりフォアボール。
―球宴明け。中10日と登板間隔が開いた。
「言い訳にならないですよ。調整は任されてるわけですし。長くやってるので」
―2回は無死満塁のピンチを抑えた。
「よく言えばそうです。あそこで開き直ってスライダーで行かせてくれって言って。日本だと僕はスライダーピッチャーだと思うので、左バッターも勝手に入ってくるボールを意識してくれるんですけど、こっちに来た瞬間にスプリットがいいっていうふうに言われて。なかなかそこは難しいところ。ただ、次の試合からちょっと思い切ってやってみようかなっていうふうに吹っ切れた感じはします。いろんなことをしていかないと抑えられない。
―球種がバレている感じは。
「そうですね。けっこう気持ちよくスイングされてしまっている感じがするので、それも含めて、次の登板までに投手コーチと話し合っていきたいと思っています」
―トレード期限が迫っている。エキサイトな気持ちは?
「いや、全くなくて。やっぱり僕はこのチームで勝ちたいし、今日の試合もどれだけ大事かというのは分かっていた。僕も初めてのことで、コントロールできないですけど、このチームに愛着がありますし、何とか皆で勝とうと思ってやっている。僕は基本的に、考えてもコントロールできないことは考えないようにしている。その時になったら考えればいいと思いますし。今は一日一日、次の試合に向けて準備する、という当たり前の繰り返ししかできない。できることに集中して、そうならないことを祈りますけど、そうなった時にまた考えればいいかなと思います」
―直近の試合での苦戦に当惑しているか。
「原因は分かってますが、それがうまく試合で表現できないっていうところが問題点だと思う。今日みたいな展開で、初回に(味方が)3点取っても3点与えているっていうマウンドでの動揺はもちろんありますけど、原因はそこじゃなくて、自分が頭で分かっていることをしっかりマウンド表現できないっていうのが一番です」
―4回に球審、コーチと協議していた。
「今日、何回かバッターがタイムを取って(打席を)外しているのに、時計が進んでいたので。それで(時間制限)ギリギリになることもあって。それを審判に言ってくれと。そしたら、『もしかしたら、見落としてたかもしれない。ごめんね』って言ってた。今日こっちに来て初めてピッチクロック(違反)を取られたと思うんですけど、あれもまだ全然余裕があると思って、パッて(時計を)見たらもう1秒だったんで。そんなこと今まで1度もないので、『あぁ、審判が止めてない』って分かって」