◆JERA セ・リーグ 巨人1―3阪神(17日・東京ドーム)

 巨人・田中瑛斗投手が移籍後最長の2回を投げきり無失点。「ああいうシーンで投げられる投手、残っているのは僕たちしかいなかったので。

(勝ちパターンの)大勢、ライデルを投げさせるわけにはいかないので、誰かが2つ(回)行くのがベストだった。それが僕だっただけです」とビハインドの展開で貴重な仕事を果たした。

 1―3の6回から登場し、回またぎで7回も続投。最後は2死三塁を招いたが「丸さんのファインプレーに助けていただきました」と右翼・丸の好守に助けられて近本を右飛に退けた。MAX152キロの直球にシュート、スライダー、フォーク、カーブと多彩な攻めで点を与えず「2イニング、(日本ハム時代の)去年までだったら全然苦なく投げられたはずなんですけど、今年は短いイニングばかり投げていたので、体力的にはバテてる場面もあって。けど、最後は気持ちで何とか投げ切った」と大粒の汗をぬぐった。

 この日は船迫が今季チーム初の3連投を解禁。先発陣の故障離脱、不調もあって救援陣の負担は増えているが「もう助け合いなのでこっからは。序盤、先発に助けられた試合も多かったし、今度は僕たちが踏ん張る場面かなって。皆で1イニングを埋められたら」と熱い思いを口にした。

 7回2死三塁、近本を迎えた打席でマウンド上から阪神ベンチに向かって感情をあらわにする場面も。自身の投球動作について相手サイドからしきりに声が飛んでいたようだが、アドレナリン全開で集中しきっており「(自分が)なんて言ったか覚えてないっす」と笑って振り返っていた。

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