◆日本海リーグ 石川8―5富山(17日、高岡西部)

 石川ミリオンスターズは、8―5で富山GRNサンダーバーズに逆転勝利し、連勝を飾った。リーグトップの俊足を誇る1番・間野勇翔(はやと)中堅手(21)が、3安打、1打点、2盗塁と大活躍。

初回は右前安打で出塁すると、抜群の瞬発力で二盗に成功。今季の盗塁数は、通算25盗塁となり、2位に7個差と大きくリード。打率も3割4分4厘に上昇した。守備では1回1死三塁で中飛を捕球し、ホームへの鋭いストライク返球で生還を阻止した。間野は「足が武器なので積極的に仕掛けてチャンスを作りたかった。肩も自信があります」と明るい表情を浮かべた。

 石川県加賀市出身で、強豪の遊学館高で活躍。新潟医療福祉大に進学したが、NPB入りを目指して今季から独立リーグの石川に加入した。167センチ、70キロと小柄だが、抜群の身体能力を誇る。ヒットを打ってから一塁到達タイムは3・83秒で、遠投ではなんと120メートルを記録。「球場で投げたらバックスクリーンに当たりました。トレーニングで遠投距離は伸びました」と話す。

 一卵性の双子で、弟の温翔(はると)は東北公益文科大4年生で外野手として大活躍。今春の南東北大学リーグでは、2回目のベストナインを獲得した。幼い頃から一緒に切磋琢磨し、中学、高校では弟の温翔と一緒にチームを引っ張ってきた。「双子ですが、小さい頃からずっとライバル。弟のおかげで成長できている」と、大きな刺激を受けている。

 高校卒業後はそれぞれの道で活躍するが、気持ちは一つだ。「弟も社会人チームでプレーしたいと言っている。自分は盗塁王と首位打者、最多安打を獲得したい」と決意。複数の打撃タイトル奪取で、念願のNPB入りを引き寄せる。(中田 康博)

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