◆JERA セ・リーグ 中日4―5DeNA=延長12回=(17日・バンテリンドーム)

 DeNAの藤浪晋太郎投手(31)=前マリナーズ3A=が中日戦に先発し、阪神時代以来、3年ぶりのNPB登板を果たした。制球力が課題で右打席側への抜け球が多い藤浪に対し、中日は球団史上初めて1~9番まで左打者をスタメン起用した。

 公式戦1059日ぶりの日本のマウンドをかみしめた。移籍後初先発したDeNA・藤浪は5回5安打1失点。「思ったより落ち着いて投げられた。日本独特のトランペット応援も久しぶりに聞いたので懐かしい」と振り返った。

 中日のスタメンは1番から9番まで左打者が並んだ。主砲の細川らはベンチスタート。制球難で右打者の体付近への抜け球が多い“藤浪対策”だったが、本人は「勝手に嫌がってくれる分には、好きなだけ嫌がってくださいという感じですので。球種の使い方が変わるな、と。それくらいです」と冷静だった。

 相手に右打者4人が起用された6日のイースタン・巨人戦(横須賀)では、右の山瀬、亀田に死球を与えるなど計7四死球だったが、オール左のこの日は1四球のみ。最速156キロの直球を軸にスプリット、カットボールなどを織り交ぜ、5三振を奪った。

 勝ち投手の権利を持って降板した直後の6回にリリーフが追いつかれ、移籍後初勝利はお預けとなったが「もっと長いイニングを投げて、チームを助ける存在になりたい」と次戦に目を向けた。

ハマの藤浪として、新天地で勝利を貪欲に追い求めていく。(太田 和樹)

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