◆第107回全国高校野球選手権大会第13日 ▽準々決勝 沖縄尚学2―1東洋大姫路(19日・甲子園)

 東洋大姫路(兵庫)の夏が終わった。3年前にOBの岡田龍生監督が指揮を執り、14年ぶりの出場を果たした。

強力打線で聖地で3勝挙げたものの、43年ぶりの準決勝出場はならなかった。指揮官は「3年目でここまでやってくれるとは思ってもいなかった」と、ナインの奮闘に感謝した。

 沖縄尚学の背番号10・新垣有絃投手(2年)の変化球に対応しきれなかった。「2番手投手の大きな差。けが人でなかなか2番手がつくれなかった」。最速147キロ右腕・阪下漣(3年)の負傷で新エース・木下鷹大(3年)が台頭したが、木下に次ぐ投手は現れなかった。この日もセンバツ以来の先発となった阪下が招いた2回無死満塁で登板し、8回5安打無失点。背番号1は打線の援護を待っていた。「ここまで来られたのはバッテリーのおかげ」と岡田監督。得点は桑原大礼捕手(3年)のソロ本塁打だけ。打線の沈黙が痛かった。

 9回には粘りを見せた。

1死から4番の白鳥翔哉真(ひやま)左翼手(3年)が中前打を放ち、見村昊成右翼手(3年)の右前打などで2死満塁。しかし、代打の峰松紘大(2年)が遊ゴロに倒れ、夏は出場4大会連続で準々決勝敗退となった。「東洋の野球は気合と根性の野球なんやというような、最後の粘りを見せてくれた。本当に感謝しかない」と指揮官は東洋大姫路の野球を体現したことを称賛した。

 準々決勝で東洋大姫路と京都国際(京都)が敗れ、近畿勢6校が全滅した。準決勝は、日大三(西東京)―県岐阜商、沖縄尚学―山梨学院の2試合が行われる。

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