社会人アメリカンフットボール「Xリーグ」の秋季開幕戦「富士通フロンティアーズVS富士フイルム海老名Minerva AFC」が29日に行われる。アメフト史上初めて、ラグビーの聖地・秩父宮ラグビー場(東京)で行われる歴史的な一戦。

富士通主将の大久保壮哉(27)がスポーツ報知の取材に応じ、試合への意気込みを語った。

 日本一奪還へ―。つまずくことが許されない開幕戦は、秩父宮での決戦となった。これまでと違う環境でのスタートにも動じることなく、大久保主将はしっかりと足元を見つめる。「今年は絶対に日本一になる。そのために何をするか。初戦から一戦必勝で戦わないと、1月3日にすら行けないですから。まずは初戦に向けて、しっかりと準備することを意識しています」頂上決戦のライスボウルを見据えつつも、富士フイルム戦に全力を尽くす構えだ。

 今年の1月3日にパナソニックと決勝を行い、逆転負けを喫した。主将1年目の昨シーズンを振り返り、「純粋に1対1のところで勝たないと。戦術うんぬんではなく、オフェンスもディフェンスもそこで負けている部分がありました」と分析。また、戦術面に関しても「コーチと選手の連携が結果的にうまくいっていなかった」と満足いくレベルには達しておらず、今シーズンへ向けて「個々のレベルアップとコミュニケーション」を課題に取り組んできた。

対外試合では手応えをつかんでいるようで、着実に求める水準へ近づいている。

 秩父宮ラグビー場には「過去に行ったことがない」という大久保主将。「雰囲気にのまれないようにしたいですね」と笑ったが、従来のアメフトファン以外も取り込めるチャンスとあって、いちフットボールプレーヤーとして胸は高鳴っている。「音とか勢い、熱気を感じていただきたい。リーグの中でもタレントの多いチームなので、一本のロングパスやロングゲインで走ったりするところはお客さんも沸くと思う」。日本トップレベルのプレーで魅了し、頂点への第一歩を踏み出したい。

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