◆パ・リーグ オリックス3―2日本ハム(7日・京セラドーム大阪)
オリックス・山下舜平大投手(23)が、新たな一歩を踏み出した。開幕前に発症した腰のコンディション不良が回復し、今季初登板初先発。
1軍マウンドに上がるのは昨年9月30日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)以来、約1年ぶり。胸の高鳴りを抑えてくれたのは4学年上の先輩だった。試合前にドジャース・山本の9回2死までのノーノー投球を視聴。「緊張したけど、あれを見てほぐれた」と力をもらった。
昨秋の退寮後は体を第一に考え、ストイックな食生活を実践。高タンパクな鶏胸肉、もも肉、魚系に火を通すメニューを中心に自炊を心掛けた。栄養バランスが偏らないように野菜を添え、添加物も避けた。
優勝は上位2チームに絞られつつあるが、3位からの下克上は可能。山下は「ここから日本一も狙える。1試合を大切にし、CSにつなげていけたら」と意気込んだ。「まだうまくなろうっていう思いは変わらない」。23年には9勝(3敗)を挙げ、新人王に輝いた161キロ右腕。怪物のサクセスストーリーは、第2章が幕を開けた。(南部 俊太)
◆山下舜平大の復帰までの経過◆
▼24年9月30日 ソフトバンク戦(みずほペイペイ)に8回1失点でプロ初完投。
▼10月中旬 腰痛でフェニックスリーグ(宮崎)と11月のウィンターリーグ(オーストラリア)参加を取りやめる
▼同31日 第3腰椎分離症と診断されたことを発表。23年8月の離脱時と同じ症状
▼25年2月3日 宮崎キャンプ初ブルペンで60球
▼同20日 練習試合・セガサミー戦で2回無安打無失点5K、最速155キロ
▼3月7日 オープン戦・巨人戦(京セラD)で腰の違和感訴え、4回途中61球で降板。開幕ローテ外れる
▼4月下旬 舞洲のファーム施設で再始動
▼7月8日 2軍練習試合で実戦復帰