◆米大リーグ オリオールズ―ドジャース(7日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパーク)
ドジャース・大谷翔平投手(31)が7日(日本時間8日)、敵地・オリオールズ戦に「1番・DH」で先発出場。2点リードで迎えた9回無死一塁の第5打席は右腕ガルシアから四球でチャンスを演出した。
オ軍先発は菅野智之投手(35)だった。大谷は日本ハム時代、15年6月10日に札幌ドームで巨人のエースと初対戦。当時20歳だったが、2打数2安打1四球と先輩右腕を打ち込んだ。「(菅野は)普段は対戦しない投手。初球から積極的にいこうと」と振り返っていた。ともに12年ドラフト1位の“同期”がMLBに舞台を移し、10年ぶりに相まみえた。
初回先頭の第1打席では大谷が菅野の2球目、94・4マイル(約151・9キロ)シンカーを捉え、打球速度109・8マイル(約176・7キロ)、打球角度23度、飛距離411フィート(約125・3メートル)でセンター右のスタンドに運んだ。メジャー初対戦で今季12本目の先頭打者アーチを放ち、M・ベッツが23年にマークした球団最多記録に並んだ。
さらに3回先頭の第2打席。今度は2ボールからの3球目、94・9マイル(約152・7キロ)の内角直球を捉え、打球速度108・2マイル(約174・1キロ)、打球角度27度、飛距離399フィート(約121・6メートル)でバックスクリーン右に運んだ。
今季メジャー1年目の菅野はこの日まで26試合で10勝7敗、防御率4・41。すでに日本人ルーキーでは史上10人目となる2ケタ勝利に到達し、その実力を証明していた。ロバーツ監督も「私は彼(菅野)を生で見たことはないが、左打者にも右打者にも強いと聞いている。ドジャースを相手にするなら、彼は最高のパフォーマンスを出そうとするだろう」と警戒していた。しかし、この日は大谷に2発、ベッツに1発を食らい、4回には右足に打球を受けて降板した。
ド軍は前日6日(同7日)の試合では山本由伸投手(27)が9回2死まで無安打無失点と快投したが、快挙まであと1人から被弾。ここで交代となり、その後救援陣が3失点して悪夢の逆転サヨナラ負けを喫した。それから半日後のデーゲームで、大谷が重たい空気を断ち切る活躍を見せている。