米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(20)が11日、母校である花巻東(岩手)で取材に応じた。
麟太郎はこの日、自身の高校通算140本塁打を祝した記念モニュメントの寄贈式に出席した。
「株式会社ベストさんには、幼少期からお世話になっています。ベストさんの皆さんのご厚意で、こういう形に(なりました)。あくまでも140本は非公式ですが、本当に大変光栄ですしうれしいです。ここからさらに気を引き締めて、こういうことも自分自身のモチベーションにしながら、頑張りたい。(今後への)覚悟ができた」
ステンレス製で、まるで鏡のような記念モニュメントは、同校OBの大谷翔平投手が23年にア・リーグの最優秀選手(MVP)を獲得した後に作成され、同校のグラウンド外に設置された。大先輩の隣に自らの記念モニュメントが設置されたとあって、並々ならぬ「覚悟」が出来たようだ。「私自身、横に並ぶのは失礼だと思うんですけど、一歩でも近づけるように精進していきたい。(大学では)野球も勉強も、はいつくばっていってる感覚です。野球でも普通の生活でも、たくさんの失敗をしている。
スタンフォード大が夏休みになった後、8月頃に日本へ帰国。母校が夏の甲子園に出場した際は、現地で試合も観戦した。「後輩たちの活躍は素晴らしいと思っていますし、刺激になっています」。一方、この夏は普段と同様に練習も欠かさなかった。「試合を見る以外は、関西でも、ほぼ練習していました」とうなずいた。
高校時代、ドラフト1位候補と目されたが、プロ志望届は提出せず。大志を抱いて米国に渡った。9月下旬には大学が始まるため、近日中には米国に戻る予定だ。昨夏は米国の大学1、2年生による夏季リーグであるアパラチアンリーグに参加した。ただ今年は同リーグには不参加の予定。来年2月に開幕するレギュラーシーズンに向けた練習と、勉強に集中する。
米1年目は52試合出場で打率2割6分9厘、7本塁打、41打点の成績。来シーズンの結果次第では、26年7月に予定されているMLBドラフトで指名される可能性もある。注目のスラッガーは「最後は結果なので、少しでもいい姿勢、姿を見せながら、一歩ずつはい上がっていけたらいい」と真っすぐに前を見つめていた。