◆米マイナー3A オクラホマシティー―サクラメント(9日、米オクラホマ州オクラホマシティー=チカソーブリックタウンボールパーク)

 右肩痛のため60日間の負傷者リスト(IL)入りしているドジャース佐々木朗希投手(23)が9日(日本時間10日)、3Aで5度目のリハビリ登板となるジャイアンツ傘下サクラメント戦に先発し、2回に今季最速となる100・6マイル(約161・9キロ)をマークした。

 ロバーツ監督はこの日、本拠地・ロッキーズ戦の試合前会見で朗希について言及。

3Aの試合がまだ4回途中だったこともあってか、100マイルを出したことを聞かれ「それはドジャースにとっても朗希にとってもいいことだ。知らなかったよ、ありがとう」とほほ笑んだ。右腕の今後については「リハビリ登板についてはもう時間的に余裕がないので、私たちは現状を見極める決断をしないといけない。この最後の登板を終えてから、球団全体で次の計画を決めることになると思う」と話した。

 メジャーに復帰した場合は先発で投げるのか、それともリリーフになるのかと質問された指揮官は「どちらもあり得る。今日の登板が終われば、もっと明確になると思う。今の先発陣に変化があれば、だが。ただ朗希は(メジャーに)戻ってきたがっているし、貢献したいと思っている。先発陣はいい投球をしているから、彼がどこに当てはまるかを見極めなければならない。これは球団全体で話し合う」と含みを持たせた。

 この日は「6回90球」を想定。初回1死で迎えた2番打者への初球には、外角に外れたが、復帰後では初めて100マイル超となる100・4マイル(約161・6キロ)を計測した。

5月から右肩痛のためIL入りしている朗希は8月14日(同15日)に約3か月ぶりに実戦復帰。今月2日(同3日)に3Aで4度目のリハビリ登板となる敵地・シュガーランド戦に先発するも、初回に2ランを2発被弾するなど一挙4失点。2回以降は立ち直って5回69球を投げて3安打4失点、3四死球2奪三振でマイナー防御率は7・07に悪化し、最速96・9マイル(約155・9キロ)だった。

 マイナー過去4試合で直球の最速は、3度目の登板となった8月26日に記録した98・8マイル(約159キロ)。この時は75球中38球が直球で、平均球速は96・4マイル(約155・1キロ)だった。100マイル超は、デビュー戦となった3月19日のカブス戦(東京D)でマークして以来となった。3日(同4日)には指揮官が朗希の今後に関して言及。「才能は間違いなくあるのに、内容が伴っていない。もっと球の質が上がる必要があるし、3Aの打者相手ならもっと抑えられるはず。メジャーで投げるためには圧倒的な内容が必要だけど、そこには到達していないのが現状だと思う」と今季中のメジャー昇格には消極的だった。

 投手のマイナーでのリハビリ出場期間は30日間と決まっているため、佐々木はこの日が日程的にも最後のマイナー登板となる。年内メジャー復帰に向けては最後のアピールチャンスの場である一方、ここまではマイナーで思うような結果を残せておらず、結果次第では今季最後の登板となる可能性もある。

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