◆米大リーグ フィリーズ9―3メッツ(9日、米ペンシルベニア州フィラデルフィア=シチズンズバンクパーク)

 フィリーズのカイル・シュワバー外野手(32)が9日(日本時間10日)、本拠地・メッツ戦に「2番・指名打者」でスタメン出場し、11試合ぶりの本塁打となる50号3ランを放つなど、5打数1安打3打点で、50本塁打、123打点となって、ナ・リーグトップの数字を伸ばした。フィリーズは同地区2位のメッツに快勝して2連勝でゲーム差を「9」に広げて、地区優勝に前進した。

 両軍無得点、初回1死走者なしの1打席目は、メッツ先発左腕・マナイアの前に2ボールから直球をはじき返したが右直に倒れたシュワバー。前を打つケンプが5号ソロ、ベーダーが16号ソロと2者連続本塁打を放ち、4点リードで迎えた2回2死走者なしの2打席目は、3者連続本塁打の期待も高まったが、二ゴロに倒れた。4点リードの5回1死一塁の3打席目は、フルカウントから外角低めのスイーパーに手が出て空振り三振を喫した。

 会心の当たりが出たのは、3点リードの7回2死一、二塁のチャンスで迎えた4打席目。右腕のヘーゲンマンと対戦すると、カウント3―1から5球目の甘く入ったカットボールを捉え、中堅左へと豪快に運んだ。打球速度110・4マイル(約177・7キロ)、飛距離437フィート(約133メートル)という特大弾だった。8回2死一、二塁の5打席目は一ゴロに倒れた。

 ドジャース大谷翔平投手(31)と本塁打王を争うライバルにとって、久々のアーチとなった。シュワバーは8月28日(同29日)の本拠地・ブレーブス戦で46、47、48、49号と衝撃の1試合4本塁打を放ち、一気に大谷を突き放して本塁打王争いでもトップを独走していたが、その後は今季ワースト10試合連続で本塁打なし。11試合、50打席ぶりの一発となった。

 シュワバーは22年に46発で本塁打王に輝き、23年に47本塁打。50本塁打は自身初となり、フィリーズでは2006年に58本塁打を放ったライアン・ハワード以来2人目の大台到達となった。

打点もリーグトップを独走する「123」となり、2冠王も見えてきている。

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